しその葉は刺身のツマとしてよく利用されますが、単独でも栄養価が高く、抗がん作用の高い野菜です。今回は料理の名脇役であるシソについて解説いたします。
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しそに含まれる栄養成分
しその成分と効用
栄養成分 | はたらき |
ルテオリン | がんの予防 |
ジテルペン | がんの予防 |
ビタミンC | がんの予防 |
抗酸化作用 | |
ビタミンE | がんの予防 |
抗酸化作用 | |
β-カロテン | がんの予防 |
抗酸化作用 | |
オレアノール酸 | がん・腫瘍の増殖を抑える |
プリアルデヒド | 抗菌・防腐作用 |
カルシウム | イライラ・ストレスを鎮める |
【赤じそ】アントシアニン | がんの予防 |
抗酸化作用 |
シソ1g中の主な栄養成分
※常用量1g=1枚の栄養成分値
栄養成分 | 含有量 |
カロテン | 110μg(0.11mg) |
ビタミンC | 0.26mg |
ビタミンE | 0.039mg |
シソの抗がん成分は、 β-カロテン、ビタミンC・Eなど。β-カロテンは青じそに多く含まれます。赤ジソの赤紫色の色素であるアントシアニン には抗酸化作用があります。
そのほか、シソは香り成分に特に有効なものが多くあります。ジテルペン、オレアノール酸には抗がん作用が、プリルアルデヒドは抗菌・防腐作 用による食中毒予防の効果があります。抗がん成分以外の栄養成分としては、1枚中にカルシウム2.3mg、亜鉛0.013mgと、重要なミネラルも 比較的多く含まれています。
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しそに含まれる栄養成分の効能
香り成分に抗酸化作用がある
しそ独特の香り成分であるプリルアルデ ヒド、シリアルデヒドなどは、殺菌作用のほかにがん予防効果も期待されています。特にシソに多く含まれる抗酸化物質ルテオリンは、抗発がん作用を示します。
また、ローズマリーやセージの抽出液に、皮膚がん、肺がん、大腸がんなどの抑制効果があることが、動物実験によって確認されています。これは活性酸素を無毒化する抗酸化物質のジテルペンの働きによるものと考えられます。ジテルペンは、しそ科の植物に特に多く含まれているため、シソにも当然、抗がん作用が期待できます。
青じそに含まれるオレアノール酸にも、がんを増殖させる物質を抑制する効果があります。さらに青ジソは、抗がん作用のあるβ-カロテンの含有量が緑黄色野菜の中でもトップクラスで、ビタミンC・Eなどの抗がん成分も含んでいます。
青じそと赤じその違いは?
シソには多くの種類がありますが、代表的なのが緑色をした青じそ(大葉)と、紫色をした赤じそです。含まれている栄養成分はほとんど同じですが、色素成分に違いがあり、青ジソのほうがβ-カロテンの含有量が多く、一方赤ジソは、紫色の色素であるアントシアニンを含んでいます。アントシアニンは、ブルーベリーや赤ワインなどにも含まれている色素成分で、ポリフェノールの一種です。
このアントシアニンは、近年、視力回復や血行障害による病気に有効とされ、注目を浴びている色素成分です。抗酸化作用があるとして、がん予防についても研究が進められています。
しそに含まれる抗がん作用を活かすレシピ
抗がん食品である青背の魚と組み合わせて
シソは、刺し身のツマによく用いられますが、青背の魚と組み合わせると、がんの予防効果がさらにパワーアップします。
サバやサンマ、イワシなどの青背の魚や、マグロの脂には、DHA(ドコサヘキサエン酸)という不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。DHAには、血液中のコレステロールや中性脂肪を下げる働きのほか、細胞のがん化を防ぐ作用があるからです。また、ジテルペンは油に溶けやすいので、天ぷらなどにして食べるのも効果的です。
まとめ
今回はシソの栄養成分について解説いたしました。魚料理との組み合わせや、天ぷらなどにして、たっぷりとシソの栄養を摂り入れましょう。
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