メロンと一口に言っても大きく分けて3つの種類があります。一番ポピュラーなのが網目模様の入ったネットメロンで、いぼ状やうろこ状の皮をしているのがカンタロープ(カンタループ)、ネットメロンの網目を取ったのは冬メロンです。これらのメロンにも抗癌作用のある成分が含まれており、毎日とはいかないものの、是非とも摂りたい果物に挙げられます。
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メロンに含まれる栄養成分
メロンの成分と効用
栄養成分 | はたらき |
ビタミンC | がんを予防 |
抗酸化作用 | |
ビタミンE | がんを予防 |
抗酸化作用 | |
テルペン | がんの予防 |
β-カロテン | 抗酸化作用 |
がんの予防 | |
アルカロイド | がんの予防 |
温室メロン250g中の主な栄養成分
※常用料250g=1/8個の栄養成分値
栄養成分 | 含有量 |
カロテン | 82.5μg(0.0825mg) |
ビタミンC | 45mg |
露地メロン250g中の主な栄養成分
※常用料250g=1/8個の栄養成分値
栄養成分 | 含有量 |
カロテン | 350μg(0.35mg) |
ビタミンC | 62.5mg |
ビタミンE | 0.5mg |
食物繊維 | 1.25g |
メロンは種類によって含まれる栄養成分の差が大きくなります。カロテンに限って言えば、温室メロン(ビニールハウスなど温室栽培)よりは露地メロン(施設ではない自然環境での栽培)、さらには夕張メロンのほうが含有量が多くなります。その他、抗がん成分として、テルペンやアルカロイドなどが含まれています。
メロンの種類別カロテンの含有量
温室と露地を比較すると、カロテンの量は露地メロンのほうが4倍以上も多く含みます。果肉の色で比較すると、赤肉種(赤い品種)のカロテン量は、白肉種(白い品種)の25倍もの量となります。
特に多いのは夕張メロンで、果肉が濃いオレンジ色をしています。なお、メロンの王様であるマスクメロンの果肉は緑色で、カロテンは夕張メロンの半量近くも減っています。
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メロンに含まれる栄養成分の健康効果
β-カロテン
オレンジ色の果肉が発ガンを抑える
メロンの果肉の色を思い出してみてください。薄い黄色と黄緑色のものが多いのですが、オレンジ色の果肉をしているものがあります。夕張メロンやプリンスメロンなどです。これらのオレンジ色をした果肉にβ-カロテンが多く含まれています。また、ビタミンC、ビタミンEも含有します。これらの成分はいずれも抗酸化作用の強い成分です。
がんの発生は、発ガン物質や体内で発生した活性酸素によって、遺伝子や細胞が酸化されて、傷つけられることが原因となります。がんの発生を防ぐには活性酸素の害から身を守ることが必要です。
β-カロテンやビタミンC・Eは自らが酸化されることによって、酸化の連鎖反応を食い止め、遺伝子や細胞が傷つけられないように働きます。
そのほか、メロンの甘い芳香のもとのテルペンという香り成分には発がん物質を無毒にする働きがあります。また、植物性のアルカロイドにもがんを抑える働きがあります。
メロンには血栓を防ぐ働きもある?
カンタロープ(カンタループ)というメロンを使って行なった実験があります。アルゼンチンとドイツの研究者が行なったものです。カンタロープの果肉をミキサーにかけて均質にしたものを、人の血小板に混ぜたところ、血液が凝固するのを抑えることがわかったのです。
血液中にコレステロールなどの脂質が多くなると、血液が粘ついてどろどろになり、血栓(血の塊)ができやすくなります。血栓が血管に詰まると、心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。血栓ができないようにすることは、こうした命にかかわる病気を予防するために欠かせません。カンタロープには血液を固まりにくくする働きがあることが証明されたのです。
ガンだけでなく、成人病にも効果ありのメロン。高価なフルーツですので、お財布への負担も大きいと思いますが、できる範囲でもっと食べたほうがよさそうです。
美味しいメロンの選び方
オレンジ色の濃い種類のメロンを選ぶ
β-カロテンはオレンジ色をした物に多く含まれます。したがって、果肉のオレンジ色が濃いものを選びます。夕張メロンは鮮やかなオレンジ色をしているのでおすすめですが、日常的に食べるものではないので、選ぶ時の目安にすればよいでしょう。ほかの種類のメロンにもテルペンやアルカロイドなどの抗癌成分が含まれるので、果肉がオレンジ色でなければ絶対にだめというわけではありません。
アメリカでは抗がん成分を持つ食品をリストアップしたデザイナーフーズの中にカンタロープという種類のメロンがあげられています。特に香りが強い種類で、テルペンやアルカロイドなどの抗がん成分が豊富に含まれていると考えられています
まとめ
今回はメロンの栄養成分について解説いたしました。一昔前なら高級果物の代名詞だったメロンも、今では一年を通してスーパーや果物屋さんで見かけるようになりましたが、品種によってはやはり高級なフルーツとなっており、一般庶民にはなかなか手が出せない場合も多いようです。それでも、テルペンやアルカロイドなどの抗がん成分を豊富に含んでいますので、機会があれば食卓に並べたいフルーツです。
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