ブロッコリーはカリフラワーと同じくアブラナ科の野菜で、抗がん作用のあるイオウ化合物を豊富に含んでいます。カリフラワーとは兄弟のような間柄の野菜ですが、栄養価の面ではブロッコリーの方がはるかに多くの成分を含有しています。今回はブロッコリーの栄養成分について解説したいと思います。
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ブロッコリーに含まれる栄養成分
ブロッコリーの成分と効用
栄養成分 | はたらき |
スルフォララァンなどの イソチオシアナート |
がんの予防 |
ビタミンC | がんの予防 |
細菌・ウイルスへの抵抗力をつける | |
ステロール | がんの予防 |
がん・腫瘍を抑える | |
インドール | がんの予防 |
フェノール | がんの予防 |
がん・腫瘍の抑制 | |
食物繊維 | がんの予防 |
便秘の予防・改善 | |
カリウム | 血圧を下げる |
β-カロテン | がんの予防 |
ビタミンE | がんの予防 |
セレン | がんの予防 |
クワーセチン | 抗酸化作用 |
グルタチオン | 抗酸化作用 |
グルカレイト | 抗酸化作用 |
ブロッコリー70g中の主な栄養成分
※常用量70g=3/4株の栄養成分値
栄養成分 | 含有量 |
カロテン | 567μg(0.567mg) |
ビタミンC | 84mg |
ビタミンE | 1.75mg |
食物繊維 | 2.8g |
セレンはビタミンEと組んで抗酸化作用をより強力にする性質があります。。
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ブロッコリーに含まれる栄養成分の健康効果
プロッコリーの抽出成分
発がん物質の毒性を抑える
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士は、ブロッコリーの新芽には、がんの増殖を大幅に抑える成分スルフォラファンが成熟したブロッコリーの30〜50倍に達することを発見しました。
スルフォラファンは、イソチオシアナートと呼ばれる一連の化学物質の一つで、抗酸化剤として作用し、体内の解毒酵素を刺激し、抗がん作用を発揮します。そのほか、抗酸化作用をもつβ-カロテン、ルテイン、ビタミンC、セレン、クワーセチン、グルタチオン、グルカレイトを多く含みます。発がんの働きを阻害したり、発がん物質を解毒する作用を持つフェノールやインドールなどのがん予防物質も豊富です。
かつて農水省は、私たちが日常的に食べている16種類の野菜・果物が、食品の焦げの中にある強力な発がん物質「Trp-P-2」に対して、どれくらいの発がん抑制効果をもつかを調べました。
その結果、すべての野菜・くだもの類に発がん抑制効果があることが認められましたが、中でもブロッコリーは非常に高い抑制率を示しました。
またアメリカの研究では、ブロッコリーを多く食べている人は子宮頸がんにかかる率が低く、結腸がんを抑える力はキャベツより高いという報告もあります。
食物繊維
発がん物質を吸着して排出する
食物繊維は腸内の有害物質を吸着させて排出する働きがあります。有害物質のなかには発がん性をもつものがあり、できるだけ早く体外に出すことが大事ですが、この役割を担うのが食物繊維です。大便中の食物繊維の量が多いほど発がん物質の濃度は低くなり、腸内にとどまっている時間も短くなって、がん発生の危険性が減ります。ブロッコリーは食物繊維の含有量が多く、アブラナ科の野菜のうちでも芽キャベツに次いで豊富です。
ブロッコリーに含まれる栄養成分や抗がん作用を活かす食べ方
栄養価値はつぼみより茎にある
カリフラワーもブロッコリーも、花のつぼみ部分より、茎部分のほうが栄養価が高く、特に食物繊織が豊富なので、茎も捨てずにぜひ利用したいものです。カリフラワーとブロッコリーに含まれるビタミンCは加熱しても大きな損失はないという特徴があるので、安心して調理できます。
調理するときは、まずつぼみの中の汚れやゴミをとるために、30分ほどうすい塩水につけておきます。その後、たっぶりのお湯に、塩と酢と小麦粉を加えてさっと茹でると、美しく、おいしく、ほどよいやわらかさに茹で上がります。
茹で上がったら、そのままサラダにして食べてもよいですし、炒め物や煮物、スープに使ってもよいでしょう。その際、玉ネギを組み合わせて使うと、ブロッコリーの抗がん作用を高める効果が期待できます。ブロッコリーには、ウイルスに対する免疫力を高める作用もあり、これを玉ネギに含まれる成分が手助けしてくれるからです。その結果、ウイルスが関係しているといわれる子宮頸がんの予防に役立つのではないかといわれています。
ゴマと組み合わせて
ゴマとブロッコリーの組み合わせもおすすめです。ゴマも抗酸化作用が強く、相乗効果が期待できます。ゴマ油で妙めたり、ゴマをふりかけて食べるとよいでしょう。
下茹では電子レンジで
電子レンジを使った下茹では、水煮と違ってビタミンCの損失が少なくて済むのでオススメの方法です。この方法はブロッコリーだけでなくカリフラワーでも有効です。
①小房に切り分け、ボウルに入れて塩少々と水少量をふりかけます。
②ふわりとラップをかけ、電子レンジで加熱。時間は1/2房で約4分間。
カリフラワーの場合は、やや時間を長めにすると、やわらかくなります。
まとめ
今回はブロッコリーに含まれる栄養成分について解説いたしました。数ある野菜の中でも、優れた抗がん作用はトップクラスですので、ぜひ積極的に食べるようにしていきましょう。
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