大麦(丸麦、押し麦)は、かつては米の代用として食べられていたものですが、最近では健康食品として注目されています。主成分は糖質ですが、その他にもタンパク質や脂質、ビタミンB1・B2・E、ミネラル、食物繊維など、白米だけでは不足しがちな成分を豊富に含んでいます。豊富なビタミンやミネラルが細胞の酸化を防ぐため、抗がん作用にも優れています。
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大麦に含まれる栄養成分
大麦の成分と効用
栄養成分 | はたらき |
セレン | がんの予防 |
ビタミンB1 | 疲労回復 |
ビタミンB2 | がんの予防 |
ビタミンE | がんの予防 |
食物繊維 | がんの予防 |
フェノール | がんの予防 |
食物繊維 | 便秘の予防・改善 |
押し麦20g中の主な栄養成分
*常用量20g=大さじ2の栄養成分値
栄養成分 | 含有量 |
食物繊維 | 1.92g |
ビタミンB1 | 0.012mg |
ビタミンBツー | 0.008mg |
大麦(押し麦)に含まれる抗がん成分としては食物繊維とビタミンB2以外、セレンとフェノールがあります。ビタミンB2については、七分つき押し麦であれば4倍近くも多くなります。ちなみに麦こがしには、100gに食物繊維が15.5gも含まれています。またビタミンB1は0.04mg、B2が0.01mg含まれます。抗がん成分以外にも、押し麦には糖質の代謝を促すビタミンB1、亜鉛が比較的多く含まれています。
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大麦に含まれる栄養成分の健康効果
セレン、ビタミンE
抗酸化作用で細胞のがん化を防ぐ
ミネラルの中でも、がん予防効果が最も期待されているのがセレンです。セレンは、細胞のがん化を促す活性酸素を無毒化するグルタチオンペルオキシダーゼという酵素に必要な成分なので、がんを防ぐ上で重要な働きをしているといえます。実際、セレンの摂取量が少ない人は、ガンによる死亡率が高いという報告もあります。
セレンはビタミンEと組み合わせると、抗酸化作用がさらに高まるため、両者を含む大麦は抗がん力が強いといえます。
ビタミンB2
酸化を抑える酵素の働きを助ける
大麦豊富なビタミンB群も、抗酸化作用があることがわかっています。中でも、ビタミンB2はリボフラビンといい、酸化を抑える酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼの補助酵素としての働きも備えています。
また、大麦にはフェノールという抗酸化成分のほか、大腸がん予防に有効な食物繊維も豊富です。
大麦に含まれる栄養成分や抗ガン作用を活かす効果的な食べ方
常食するには白米に混ぜて麦ご飯にする
麦飯として押し麦を白米に混ぜて炊くのが、大麦を常食するのに一番良い方法です。白米は普通にとぎますが、大麦は吸水性が高いので、炊く直前に加えて水加減も少し多めにすることがポイントです。
麦湯や、大麦を炒って粉にした麦こがしを食べるのも良いでしょう。
大麦を食べるときはよく噛むことが大切です。十分に噛むと唾液の分泌が盛んになり、消化吸収もよくなるからです。
目標は1日20g、少量でも毎日とる
1日20g(大さじ2)を目安に摂りましょう。一度に大量に撮るよりも、少量でも毎日食べ続けることが大切で。なお、中国では大麦は熱をとる食品とされ、冷えによる下痢や、授乳中で母乳の出が悪いときは控えるといいます。
麦湯の作り方
炒った大麦を煎じた汁をお茶代わりに飲むのも良い方法です。冷たくしても美味しく飲むことができます。
①大麦大さじ1を殻付きのまま中火で炒る。焦げないように気をつけながら、全体が茶色になるまで炒る。
②鍋に移し、水カップ1を加え、水の量が半量になるまで煎じる。
③布でこして汁だけを飲む
まとめ
今回は大麦の栄養成分や健康効果について紹介いたしました。無理なく継続して摂取するには、なんと言っても日頃のお米に混ぜて食べる習慣をつけることがおすすめです。ぜひ大麦の健康効果の恩恵を最大限にとりいれるようにしましょう。
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