赤ちゃんの顔色が悪い時は何かしらの健康被害が起こっているサインです。とは言っても顔色というのは赤ちゃんひとりひとりみんな違っているものですので、普段から青白い顔色をしている赤ちゃんもいれば、赤黒いような子もいます。自分の赤ちゃんの平常時の顔色をお母さんはよく把握し、そこに異変が見られた時は冷静に原因を見極めましょう。
今回は赤ちゃんの顔色について解説いたします。
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赤ちゃんの顔色が悪い時の症状や原因と対応の仕方
■激しく泣いたとき、顔がまっ赤になったり、赤紫色になる場合は
- 興奮
が原因と考えられます。元に戻るようなら心配いりません。
■熱の出始めに青くなったり熱が上がってから赤くほてる場合は
- 熱のための一時的な症状
だと考えられます。特に心配いりません。
■ほっぺがりんごのように赤くなり、腕や太ももに赤い発疹ができ、熱はあまりない場合は
- りんご病
の疑いがあります。小児科へ連れて行きましょう。
■顔に細かい発疹ができ、目が充血している場合は
- 麻疹
- 風疹
の疑いがあります。早めに小児科へ連れて行きましょう。
■顔色がやや青白いが、食欲もあり元気で体重も順調に増えている場合は
心配いりません。
■1歳未満の赤ちゃんで、泣いたりいきんだりしたときに顔色が青紫色になり、体重もあまり増えていない場合は
- 未熟児貧血
の疑いがあります。小児科へ連れて行きましょう。
■いつも顔色が青白く、まぶたの裏側の赤みが少ない、爪も白っぽい場合は
- 食事の鉄分不足による貧血
が疑われます。小児科へ連れて行きましょう。
■激しく泣いて、まっ青になり、血便が出ることもある場合は
- 腸重積症
の疑いがあります。大至急病院へ連れて行きましょう。
■吐き気、または頭痛、腹痛などと同時に顔が青くなってきた場合は
- 髄膜炎
- 脳炎
の疑いがあります。大至急病院へ連れて行きましょう。
■頭を強く打ったあと、青ざめてきた場合は
- 頭蓋内出血
の疑いがあります。大至急病院へ連れて行きましょう。
■顔やくちびるなどが紫色になり、呼吸するのが苦しそうな場合は
- 肺炎
- 気管支炎
など、肺の病気や
- ファロー四徴症(しちょうしょう)
など心臓の病気が疑われます。大至急病院へ連れて行きましょう。
■急にぐったりとなって、顔が青ざめている場合は(熱がある場合もない場合も)
- 肺炎
- 気管支炎
など、肺の病気や
- ファロー四徴症(しちょうしょう)
など心臓の病気が疑われます。大至急病院へ連れて行きましょう。
■顔色が悪く、意識がもうろうとしていて、話しかけても反応せず、ひどくぐったりとしている場合は
- 肺炎
- 気管支炎
など、肺の病気や
- ファロー四徴症(しちょうしょう)
など心臓の病気が疑われます。大至急病院へ連れて行きましょう。
心配な顔色の変化
次のような場合には、大至急、病院へ連れて行きましよう。
- 急にぐったりとなって、顔が青ざめてきた(熱があるなしにかかわらず)
- 顔や唇などが青紫色になり(チアノーゼ)、呼吸するのが苦しそう
- 頭を強く打ったあと、青ざめてきた
- 吐き気、もしくは頭痛、腹痛などと同時に顔が青白くなってきた
- 激しく泣いて、まっ青になった。血便が出ることもある
顔色が悪いだけで他の症状がないときも、意識が朦朧(もうろう)としていて話しかけても反応しない、ひどくぐったりしているなどの時は病院へ急行します。
次のような場合には、様子を見て、病院へ連れて行きましょう。
・ほっぺがりんごのように赤くなってきた
腕や太ももに赤い発疹が出てきたら、ウイルスによる「りんご病」の可能性があります。
- 急激な変化ではないが、このところ顔色があまりよくない、元気もない
というようなときは貧血かもしれません。診察を受けましょう。
赤ちゃんを観察する際の注意点
いつもと顔色が違うと思ったら次のポイントをチェックしましょう。
- 熱はないか
- どこか痛がっているような様子はないか
- 血尿・血便は出ていないか
- 意識がもうろうとしていないか
- 苦しそうにしていないか
- からだのどこかに発疹はないか
体重が順調に増えているかどうかは、赤ちゃんの健康管理の基本ですので、普段から気をつけてチェックしておくようにしましょう。
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心配のない顔色の変化
次のような症状の場合は、まず心配はいりません。
- 激しく泣いたときに、顔がまっ赤になったり赤紫色になったりする
これは興奮して頭に血がのぼったようなもので、珍しいことではありません。その後もとに戻るようなら何でもありません。
- 熱の出始めに青くなったり、熱が上がってから赤くほてる
熱のための一時的な症状ですので心配いりません。
- 顔やからだには変化がないが、手のひら、足の裏が黄色くなる
これは、柑皮症(かんぴしょう)といって、みかんやオレンジなど柑橘系の果物をたくさん飲んだり、ジュースをたくさん飲んだりした時になるもので心配する必要はありません。黄疸(おうだん)かと思い込むお母さんがいますが、黄疸の場合は白目のところが黄色くなるので区別できます。
ホームケア 赤ちゃんの顔色が悪い時の家庭での対応
青ざめた時にはからだを暖める
顔色が青ざめていくと同時に、からだが冷たくなるような場合は、衣類を1枚余分に重ねたり、ふとんに湯たんぽを入れてあげるとよいでしょう。
顔色が悪くなるといっても、急激におこる場合、発熱や腹痛、呼吸が苦しい、手足の指や便の色に変化が見られる、などの症状をともなうことが多いので、それらの症状に適した応急処置をとりましょう。
目や耳の状態にも注意
【目やにがあるとき】
- 心配な目やに
黄色い目やにがまつげについたり、白目が充血していたり、まぶたの裏が赤くただれている時は眼科の診察を受けましよう。
- 心配のない目やに
目頭に少量の白い目やにがついているとき。
【目やにの取りかた】
湿らせたコットンまたは清浄綿で、目頭から目尻に向かって軽くふき取ります。
【目薬の使いかた】
目薬をさす時は、赤ちゃんはじっとしてくれてはいませんので、うまくさすにはコツがいります。
- まず、あおむけに寝かせ、頭をひさの上に乗せます。
- 手やひざで頭を固定し、目が閉じないように指で押え、目頭のくぼみに1、2滴目薬を落とします。
- 指で目の上下を押え、目を開閉させて薬を全体にいきわたらせ、余分な薬を流します。
- 余分な薬を、ガーゼやティッシュペーパーで押えるようにしてふき取ります。
【耳の手入れのしかた】
耳あかは自然に耳の入りロのほうに押し出されてくるので、それを綿棒などで取ります。あまり奥まで掃除する必要はありません。ただ、赤ちゃんはじっとしていませんから、ひざと片手でしっかりと頭をおさえるようにしましょう。耳に水が入ると耳あかがふやけて、細菌が繁殖しやすくなります。水がはいったら、綿棒などでふき取ってあげましょう。もし、耳だれに気がついたら、なるべく早く耳鼻科を受診しましよう。耳だれは、清浄綿か綿棒でふき取って、寝かせるときは悪いほうの耳を下にして顔を横向きにさせましょう。
【次のようなときは耳鼻科へ】
次のような症状の時は病院(耳鼻科)を受診しましょう。
- 耳から膿(うみ)のような耳だれが出る
- 耳をさわると泣く
- 不機嫌、発熱、風邪の症状があり、耳をしきりにこすりつけるような動作をしている
- 耳あかなどで耳の穴がふさがれてしまっている
まとめ
今回は赤ちゃんの顔色について解説いたしました。赤ちゃんの顔色は健康の重要なチェックポイントですが、チアノーゼのように、くちびるや爪まで青紫色になれば病気の判断は難しくありませんが、微妙な症状の時は、これが何か病気に関わるような症状なのかと言う判断は迷ってしまうかと思います。結局は、お母さんが日頃の赤ちゃんの顔色をよく観察しておき、いつもと違う顔色が続くようなら赤ちゃんからのSOSとみなして、すぐに医師に相談するようにしましょう。
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