タンパク質とは?

タンパク質とはどんな栄養素なのか?

タンパク質の特徴

私たちの体は約2万種類ものタンパク質で構成されています。タンパク質は、約20種類のアミノ酸が多数結合した高分子化合物で、臓器や筋肉など体を構成する主成分となる物質です。アミノ酸の種類や量、組み合わせによって、性質や働きの異なるタンパク質が作られます。また、タンパク質は1gあたり約4kcalのエネルギーを産み出します。英語ではプロテイン(protein)といいます。

炭素(C)、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)、イオウ(S)などから構成され、糖質や脂質との違いは、必ず窒素を含んでいることです。

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タンパク質の働き

タンパク質は体内で、常に分解と合成を繰り返し、生命を維持するための重要な働きをします。私たちの体の骨格や筋肉、皮膚、毛髪、臓器などあらゆる組織を構成する材料となります。どの組織のタンパク質も分解と合成をくり返しながら一定量を保っています。

分解された体タンパク質のアミノ酸は、食事から摂取したタンパク質由来のアミノ酸とともに「アミノ酸プール」に入り、新しいタンパク質の合成に利用されます。アミノ酸プールとは、血液および骨格筋などの組織中に存在する、タンパク質の”部品置き場”のようなもので、ここから種々のタンパク質の合成に必要なアミノ酸が供給されるのです。

また、体内の代謝を担ったり機能を調節したりする酵素やホルモン、神経伝達物質などもタンパク質でできています。赤血球中の酸素を運搬するヘモグロビンなどの血液成分、遺伝子、免疫物質もタンパク質の一種でできています。

炭水化物や脂質より割合は少ないですが、分解されてエネルギー源としても利用されます。

    1. 筋肉や内臓から皮膚、爪、髪まで生体すべてを作っています
    2. 代謝に欠かせない酵素を作ります
    3. 消化管や脳神経系で機能を調節するペプチドホルモンを作ります
    4. 体を感染などから守っている免疫グロブリンを作ります
    5. 血液凝固にかかわるトロンビンやフィブリノーゲンを作ります
    6. すべてのたんぱく質はDNAからRNAを経て合成され、遺伝子現象を発現します
    7. ヘモグロビンは酸素を運搬します
    8. リポたんぱく質は、血中で脂質を運搬します
    9. 血液やリンパ液などの浸透圧を調節しています
    10. 血液を弱アルカリ性に保ちます
    11. エネルギー源としても利用されます

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タンパク質を過剰摂取するとどうなる?

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、耐容上限量は設定されていませんが、18歳以上では、タンパク質の一日の摂取量は体重1kgあたり2g未満にとどめるのが適当です。

タンパク質の必要量は、さまざまな条件に左右されます。まず、エネルギーを余分に摂取すると、体内でタンパク質が”節約”されることが、古くから知られていました。つまり、エネルギー摂取量が増すと、体タンパク質蓄積量は増加して必要量は減ります。逆にエネルギーが不足すると、タンパク質の利用効率は低下し、必要量が増すのです。

また、激しい運動をすると、タンパク質の必要量は増します。一方で適度な運動はタンパク質の利用効率を高めて必要量をおさえるので、運動がかならずしもタンパク質の必要量を増加させるとは限りません。極端に身体活動量が少ない生活は、タンパク質の利用効率が低下して、必要量が増します。

このほか、感染症や外傷などによってもタンパク質の必要量は増加します。個人差も大きいといえます。

ちなみに、エネルギー摂取量や身体活動量が少ない高齢者がよく見られますが、そのような場合、タンパク質の必要量が若年成人より増えることもあります。

エネルギー産生栄養素バランスとして、タンパク質は総エネルギーの13〜20%の摂取が目標とされています。

タンパク質は、摂り過ぎるとそのままでは体内に貯蔵されません。肝臓で分解され、グリコーゲンや脂肪に変換されてエネルギー源になります。

健康な成人で、体重1kg当たり2g以上のタンパク質を摂り続けると、腎臓が余分な窒素化合物を絶えず尿中に排泄しなければならなくなり、機能低下を引き起こします。糖の代謝を担うインスリンの働きが悪くなることもあります。カルシウムの尿中排泄量が増加し、骨粗懸症につながる可能性もあります。

タンパク質が欠乏するとどうなる?

タンパク質は、分解と合成をくり返しています。分解されてアミノ酸になると、その一部は尿素などになって体外に失われます。絶えず作り変えられるため、食事から補給する必要があり、不足すると体力や思考力の低下など体全体の機能低下につながります。乳幼児や成長期の子どもの場合には、成長障害が起こります。

高齢者では、食欲不振や嚥下障害から、タンパク質エネルギー低栄養障害に陥ることがあります。低アルブミン血症を引き起こし、体力や免疫力が低下、感染症や合併症を誘発します。

発展途上国の乳幼児などに多くみられるタンパク質の欠乏症「クワシオルコル」は、成長の遅延、無気力、無反応、全身のむくみ、貧血などの症状が起こります。免疫力が低下して伝染病に対する抵抗力が失われ、罹患して死亡することがあります。

過剰摂取は健康被害につながりますが、欠乏気味の場合はタンパク質を多く含む食品を積極的に摂取したいものです。タンパク質を多く含む食品は下記の通りです。

▼タンパク質を多く含む食品の一例

食材 100g中の
含有量
分量の目安
魚介類 マカジキ 23.1g 1切れ(100g)に
23.1g
ウナギの
かば焼き
23.0g 1串(100g)に
23.0g
クロマグロ
(赤身)
26.4g 刺身6切(80g)に
21.1g
カツオ 25.8g 刺身5切(80g)に
20.6g
白サケ 22.3g 1切(80g)に
17.8g
タイラガイ
(貝柱)
21.8g 2個(80g)に
17.4g
タイショウエビ 21.7g 3尾(正味60g)に
13.0g
肉類 牛サーロイン肉
(赤肉部分)
22.0g
(輸入牛)
ステーキ1枚(200g)に
44.0g
豚ロース肉
(赤肉部分)
22.7g  厚切1枚(90g)に
20.4g
牛もも肉
(赤肉部分)
21.2g  薄切3枚(90g)に
19.1g
豚ヒレ肉 22.2g  厚切1枚(80g)に
17.8g
鶏ささ身 23.0g
(若鶏)
 2本(80g)に
18.4g
その他 糸引き納豆 16.5g 1パック(50g)に
8.3g
12.3g 1個(50g)に
6.2g
プロセス
チーズ
22.7g  1切(20g)に
4.5g

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