さつまいもに含まれる栄養成分や健康効果と抗がん作用を活かす食べ方

焼き芋でおなじみのサツマイモは食物繊維をはじめ、高い栄養価を含む食材です。近年は抗がんに役立つ成分をたくさん含む食べ物としても注目されています。今回は甘くて美味しいサツマイモの栄養成分について紹介いたします。

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さつまいもに含まれる栄養成分

サツマイモの成分と効用

栄養成分 はたらき
 ガングリオシド がん・腫瘍を抑える
ビタミンB1 神経の働きを整える
ビタミンC がんの予防
抗酸化作用
ビタミンE がんの予防
 抗酸化作用
 フィチン酸 がんの予防
β-カロテン がんの予防
抗酸化作用
カリウム 血圧を下げる
 食物繊維 便秘の予防・改善
がんの予防
フェノール がんの予防

サツマイモ100g中の主な栄養成分

※常用量100g=1/2個の栄養成分値

栄養成分 含有量
 カロテン 23μg(0.023mg)
ビタミンC 29mg
ビタミンE 1.6mg
食物繊維 2.3g

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さつまいもに含まれる栄養成分の健康効果

ガングリオシド

がん細胞を正常な細胞に戻す

サツマイモには、優れたがん抑制効果があることは、数々の実験で証明されています。そのうちの一つが、尚絅女学院短期大学(現:尚絅学院大学女子短期大学部)の道岡攻教授の研究報告です。

道岡教授は、ヒトの子宮頸がん細胞と、マウスの皮膚がん細胞を培養して、一方に蒸留水、もう一方にさつまいもの絞り汁を加え、がん細胞の変化を調べる実験を行いました。

その結果、サツマイモの絞り汁を加えた場合は、蒸留水を加えた場合に比べて、がん細胞の増殖が1/5以下に抑えられていたのです。しかもサツマイモの絞り汁を加えたがん細胞は、増殖が抑えられただけでなく、正常な細胞の形に戻っていました。

そこで道岡教授は、サツマイモの何がガン細胞の増殖を防ぐのか分析したところ、サツマイモの絞り汁に含まれるガングリオシドと言う成分に、その作用があることを突き止めたのです。

ガングリオシドのがん抑制効果は、抗がん剤として広く使われているアドリアマイシンより高いともいわれます。これについては臨床的にも現在確かめられつつあります。

β-カロテン

がん細胞の増殖抑制、進行を遅らせる

サツマイモには、ビタミンCのほかに、ビタミンB1、B2、カルシウム、リン、鉄分、β-カロテンも豊富に含まれています。このうちβ-カロテンにも、強い抗酸化作用があることが認められています。

β-カロテンは、主に緑黄色野菜に多く含まれている色素成分ですが、サツマイモにも100g中10μgのβ-カロテンが含まれています。このβ-カロテンもまたビタミンCと同様、自らが犠牲となって、活性酸素による細胞の酸化を防ぎ、細胞のがん化を防いでくれるのです。また、β-カロテンには、がん細胞の増殖を抑えて、ガンの進行を遅らせる働きもあるとされています。

サツマイモは黄色みが濃いものほど、β-カロテンの含有量は多く、金時芋系は他の品種の5倍(50μg)の含有量です。また最近では、ビタミンB2にも抗酸化作用があることがわかり、その作用も期待できます。

ビタミンC・E

抗酸化作用ががんの発生を防ぐ

体内に発生した活性酸素は、正常な細胞を傷害(酸化)することによって、がん細胞を生み出してしまいます。

ビタミンCには、この活性酸素による細胞の酸化を防ぐ作用があり、発ガンを抑制する働きがあることがわかっています。活性酸素の攻撃を、ビタミンCは自らが身代わりとなって引き受け、細胞に及ぶ害を防いでくれるのです。

さつまいも(とじゃがいも)にはこのビタミンCも多く含まれています。ビタミンCわ熱に弱いことから、緑黄色野菜に含まれるビタミンCは調理の過程でかなり破壊されてしまいます。その点、芋類に含まれているビタミンCは、緑黄色野菜に比べると、含有量こそ少ないものの、デンプン質に保護されているため、加熱調理をしても損失が少ないのです。

そのほか、抗酸化作用を持つビタミンEも微量ながら含んでいます。

食物繊維

大腸ガンのリスクを下げる

イモ類には食物繊維が豊富ですが、特にサツマイモにはジャガイモの2倍もの食物繊維が含まれており、中1本(200g)食べるだけで、1日に必要とされる食物繊維量の1/4がまかなえます。

さて、この食物繊維にもがんを予防する効果があります。

人間の腸内には、たくさんの腸内細菌が住みついています。この中には、発がん物質などを産生する悪玉菌と、腸の働きを活発にして、悪玉菌の繁殖や活動を抑える善玉菌があります。食物繊維には、善玉菌を増やす働きがあるほか、発ガン物質に変化しやすい胆汁酸の分泌を抑える作用もあるのです。

また食物繊維には、便の量を増やして、柔らかくし、便秘を予防・解消する効果もあります。便通が良くなると、発がん物質と腸管壁との接触時間が短くなるので、やはり大腸がんの予防につながります。

フェノール、フィチン酸

微量成分だが高い抗がん作用がある

サツマイモにはフェノールという成分も含まれています。フェノールは野菜や果物、香辛料などに多く含まれている成分で、緑茶に含まれるカテキンや、ゴマに含まれるセサミノールなど、様々な種類がありますが、いずれにもガン抑制効果が認められています。

また、サツマイモ(やジャガイモ)に含まれている抗がん成分としては、フィチン酸も忘れてはならない存在です。

普通、鉄や銅などの金属が体内に取り込まれると、体内のいろいろな物質と結びついて安定し、無害な存在となります。ところが、結合する相手がいないとフリーラジカル(他の物質から強引に電子を奪う存在)として働き、細胞の酸化が連鎖的に進んでしまうことがあります。つまり、ガンの発生につながるということです。

フィチン酸には、金属がフリーラジカルになるのを抑える働きがあるのです。

さつまいもの抗がん作用を損なわない食べ方

煮る・蒸す・焼く、どの調理法でもよい

サツマイモのビタミンCは、加熱調理しても破壊されにくいという優れた特性を持っています。焼き芋では70%、ふかし芋でも60%近くのビタミンCが残ります。天ぷら、甘煮、きんとん、スイートポテトなど、サツマイモはおやつにもおかずにもなるので、大いに活用したいものです。

ただしサツマイモには糖分も多いので、食べ過ぎないように注意しましょう。

また、さつまいもはじゃがいもと同様に、皮ごと食べたほうが防がん効力が高まります。さらに、ビタミンCを効率よく摂取することができ、イモ本来の風味も楽しめます。

皮ごと食べれば胸やけやおならを防げる

サツマイモを食べると、胸焼けがしたり、おならが出るので、食べたくないという人がいます。これはサツマイモの強い甘みが胃粘膜を刺激して胃酸の分泌が過剰になったり、糖質が腸内細菌の作用で異常発酵を起こすためです。

こういう場合は、さつまいもを皮ごと食べることをお勧めします。皮にはデンプンを分解する酵素が含まれているため、一緒に食べると消化が良くなり、ガスの発生も防げるからです。

また、栄養学的にも皮ごと食べたほうがよいのです。皮の鮮やかな紫色成分は、フラボノイドで血管を丈夫にする効果があります。また、サツマイモを輪切りにすると、皮の近くから白い汁が出てきます。この汁にはヤラピンという成分が含まれており、便通を促す作用があります。

サツマイモをたくさん食べると双子ができる?

アフリカのイバダン大学のペーシー・ニランダ博士らの調査によって、さつまいもを主食としているナイジェリアのヨルパ族は、他の地方に比べて双子の出産率が2倍も高く、双子出生率が世界一であることがわかりました。しかもサツマイモを大量に食べている人ほど、双子を出産する確率が高いことがわかったのです。

この事実から、ニランダ博士は次のような結論を導き出しました。

サツマイモには、卵巣を刺激して卵子の排出を促す卵胞刺激ホルモン(FSH)をはじめ、様々なホルモン放出を促すホルモン様物質が豊富に含まれています。そのため、サツマイモを大量に食べるとFSHの分泌が活発になり、これが卵巣を刺激して2個以上の卵子を排出させるために、双子の妊娠につながるのではないかというわけです。実際、ヨルパ族の双子持つ母親たちは、このFSHの値が高かったのです。

双子が欲しいという方は、試してみる価値はあるかも知れません。

電子レンジで焼き芋を作る

皮ごと食べられるように、焼く前に綺麗に水洗いをしておくのがポイントです。
①サツマイモは丸ごとよりも、大きさによって2等分、または3等分に切り分ける。
②耐熱の器に入れ、ラップをかけ、電子レンジで加熱 。レンジの弱ワット数の方で(200W)20〜30分、ゆっくりと加熱すると甘みが出てくる。
③竹串がスッと刺さる程度にやわらかくなったら、オーブントースター機能に切り替え、表面に薄く焼き色がつくまで焼く。

 まとめ

今回は甘くて美味しいサツマイモの栄養成分や健康効果について紹介いたしました。焼き芋をはじめ、天ぷらやスイートポテトなど、幅広い調理法によっていろいろな料理で食べることができるサツマイモ。最近では多くの品種が誕生し以前にも増して人気が高まっている食材です。ぜひ美味しく食べて健康な身体作りをしていきましょう。

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