水溶性ビタミンとは?脂溶性ビタミンとは?ノンオイルドレッシングは逆効果?
調理の過程で栄養成分が水や油に溶け出してしまい、効用が弱まってしまうことがあります。食材の栄養成分を十分に摂り入れるためには、栄養素が水に溶けやすいか、油に溶けやすいかを理解しておくことが重要です。

スポンサードリンク

水溶性ビタミンとはどんな栄養素か?

栄養成分の中でも水に溶けやすいビタミンを「水溶性ビタミン」と呼びます。「日本人の食事摂取基準」(2015年版)では水溶性の性質を持つ栄養素として9種類のビタミンが取り上げられています。

水溶性ビタミンを過剰に摂取した場合は、尿として排泄されることが多く、過剰症は比較的少ないと考えられていますが、まったく過剰症が見られないわけではないので、とりすぎないように注意しましょう。

水溶性ビタミン

  • ビタミンC (アスコルビン酸)
  • ビタミンB1 (チアミン)
  • ビタミンB2 (リボフラビン)
  • ビタミンB3 (ナイアシン)
  • ビタミンB5 (パントテン酸)
  • ビタミンB6
  • ビタミンB7 (ビオチン)
  • ビタミンB9 (葉酸)
  • ビタミンB12 (シアノコバラミン)

脂溶性ビタミンとはどんな栄養素か?

水に溶けにくく油にとけやすいビタミンを「脂溶性ビタミン」と呼びます。脂溶性ビタミンは油に溶けて、油とともに体内に吸収されるため、調理の際に油を使用すると吸収を助けることができます。油を使った調理で食べると無駄なく栄養を摂取することができるということです。

なお、脂溶性ビタミンは過剰に摂取すると体内に蓄積されてしまい、過剰症が見られる場合もあります。

「食事摂取基準」でとり上げられているビタミンは全部で13種類ありますが、脂溶性ビタミンはそのうちの4種です。

脂溶性ビタミン

  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK

「脂溶性ビタミンは4つだけ(D・A・K・E)」と覚えれば忘れにくいのでおすすめです。

脂溶性ビタミンと耐容上限量

水溶性のビタミンは多く摂取しても尿中に排泄されるため、過剰摂取になることは少ないとされていますが、脂溶性のビタミンは過剰に摂取すると体内に蓄積され、過剰症を引き起こしやすいとされているので注意が必要です。

「食事摂取基準」で示された脂溶性ビタミンの耐容上限量を見てみると、ビタミンEは成人の場合目安量の100〜130倍ほどの量が設定されています。

同じ脂溶性ビタミンでも、ビタミンAは推奨量に対して3〜4倍ほど、ビタミンDは目安量に対して18倍ほどですから、ビタミンEは比較的安全なビタミンとも言えるでしょう。

同じく脂溶性であるビタミンKでは、どのくらいの量でどのような過剰症が発症するかの研究報告が充分になかったため、耐容上限量は設定されていません。

なお、「食事摂取基準」で示されている値は習慣的な摂取量であり、たとえば1ヶ月間の平均で見るものなので、ある一日で耐容上限量を超えたからといって特に心配する必要はありません。

<食事摂取基準目安量に対する脂溶性ビタミンの耐用上限量>

  • ビタミンE…100〜130倍
  • ビタミンA…3〜4倍
  • ビタミンD…18倍
  • ビタミンK…設定なし

スポンサードリンク

ノンオイルドレッシングが健康に逆効果になるって本当?

ドレッシングは油を使用していないノンオイルドレッシングの方が健康にいい、と思い込んではいませんか?実はノンオイルドレッシングは必ずしも健康面にプラスに働くとは限らないということをご存知でしょうか。

前項の通り、ビタミンには水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの2種類があり、水に溶ける水溶性ビタミンと油に溶ける脂溶性ビタミンがあります。

脂溶性ビタミンは油に溶けるため、油と一緒に調理することで体への吸収が高まるのです。

油=高エネルギーで太る、ということで、余計なエネルギーを摂らないようにノンオイルを選ぶ前に、油があることで吸収が高まる脂溶性ビタミンの存在を忘れないでください。

ちなみに脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4種類です。野菜に含まれるβ-カロテンは、ビタミンAのことだと思っていただければ問題ありません。

これらの脂溶性ビタミンを含む野菜、例えば人参やかぼちゃ、ほうれんそう、小松菜、チンゲン菜、トマト、キャベツ、ブロッコリー等はオイル入りのドレッシングをかけたり、油で妙めたりすることで吸収が高まるのです。

これらの野菜サラダには、ノンオイルではなく、オイル入りのドレッシングを使ったほうが、ビタミンの吸収が高まることが理解いただけると思います。

もしくは、アーモンドやくるみなどのナッツをトッピングすれば油分が摂取できるので、野菜のビタミンの吸収が高まります。

ノンオイルドレッシングの原材料表示を見ると、油を使わない代わりに、ブドウ糖果糖液糖などの糖や塩分が高めになっていることがあります。ノンオイル(=油を使わない)だから体にいい、という単純なことではなく、ドレッシングも原材料の表示を見て、余計なものが使われていないものや、使われていたとしてもそれが最初のほう(多く使われている)に記載されているものを選ばないなどの対策を講じるとよいでしょう。

食事を意識しているアスリートは、市販のドレッシングは使わず、酔(ワインビネガーなど)と油(オリーブオイル、アマニ油、エゴマ油等)と塩、そして好みでレモン汁などをかけて食べているケースが多いと言われています。機会があれば是非お試しください。

まとめ

今回は水溶性ビタミンや脂溶性ビタミンについて解説いたしました。ビタミンの性質を正しく理解し、栄養を効率よく摂る調理方法や摂取方法を心がけるようにしましょう。

スポンサードリンク