かぼちゃに含まれる栄養成分や効能と抗がん作用を活かすレシピ

かぼちゃは、人参やホウレン草と並んで緑黄色野菜の代表選手です。ビタミンやミネラル、食物繊維など、不足しがちな栄養素がバランスよく含まれているだけでなく、がんを予防する成分も豊富です。今回はカボチャの栄養成分や効能について解説いたします。

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かぼちゃに含まれる栄養成分

カボチャの成分と効用

栄養成分 はたらき
β-カロテン がんの予防
抗酸化作用
ルテイン がんの予防
抗酸化作用
フェノール がんの予防
がん・腫瘍を抑える
ビタミンC がんの予防
抗酸化作用
細菌・ウイルスへの抵抗力をつける
ビタミンE がんの予防
抗酸化作用
末梢血管の血行を促す
食物繊維 がんの予防
便秘の予防・改善
セレン がんの予防

西洋カポチャ80g中の主な栄養成分

※常用量80g=1/8個の栄養成分値

栄養成分 含有量
 カロテン  3200μg(3.2mg)
ビタミンC  34.4mg
ビタミンE  4.08mg
 食物繊維 2.8g

かぼちゃの抗ガン成分は、上記のほか、セレン、ルテイン、フェノールなどがある。その他、カボチャには、ビタミンB1・B2、鉄、亜鉛などがバランス良く含まれています。野菜の中でも非常に栄養価の高い部類に入るといえるでしょう。ビタミンB2も抗酸化を助ける酵素としての作用があります。

カボチャなどの緑黄色野菜賞はカロテノイドの宝庫

カロテノイドにはβ-カロテン、α-カロテン、リコピンなど、さまざまな種類があり、それぞれ特徴も異なります。がんを予防するには、いろいろな野菜をバラン スよく食べて、多種類のカロテノイドを摂ることが必要です。

どの野菜にどのようなカロテノイドが含まれているかは、野菜の色で見分けることができます。緑黄色野菜を色別に分けると、次の 3つに大別できます。

①緑色……ルテイン、α-カロテ ン、β-カロテン、カロテノイドエポキシドなど。

②黄色〜赤色……β-カロテン、リコピン、γ-カロテン、フィトフ ルエンなど。

③黄色〜橙色……α-クリプトキサンチン、β-クリプトキサンチン、 ゼアキサンチンなど。

黄色のかぼちゃは、②③いずれのカテゴリーにも属しています。つまり多種類のカロテノイド を含んでいるということです。

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かぼちゃに含まれる栄養成分の効能

β-カロテン、ビタミンC・E

活性酸素を無毒にして発がんを抑制する

β-カロテンには、発がんの元凶である活性酸素を無害化する働きがあります。 活性酸素は、私たちの体内でつくられる活 性の酸素で、非常に攻撃性が強く、体内 の編胞を攻撃して傷つけます。この活性酸素が細胞膜や遺伝子を傷つけると、遺伝子が突然変異を起こして、がん細胞を生み出します。β-カロテンは、活性酸素による害を自らが引き受けることによって、がん細胞の発生を防いでくれるのです。これを抗酸化作用といいます。

カボチャにはビタミンCとEも豊富ですが、これらもβ-カロテンと同様、強い抗酸化作用があります。このうち、ビタミンCは自分自身が活性酸素退治に活躍するだけでなく、ビタミンEの抗酸化作用を手助けする働きもあるのです。したがって、いっしょに摂れば、がんの抑制効果はさらにアップします。

これらのがん予防効果は、アメリカと中国が共同で行なった、5年間にわたる大規模な臨床研究でも実証されています。

胃がんや食道癌の罹患率(りかんりつ)が世界でトップと言われる中国河南省の林具(リンシャン)の住民約3万人を対象に、食事と発がんの関連性を調べたところ、β-カロテンとビタミンEとセレンを投与したグループは、5年後のがん死亡率が13%、胃がんの死亡率だけを見ると21%も低下していたのです。

ルテイン、フェノール、セレン

相乗効果でがんを防ぐ

かぼちゃの鮮やかな黄色は、β-カロテンが多く含まれているためですが、ほかにルテインと呼ばれる黄金色がかった色素も含み、微量ながら一役買っています。

ルテインは、β-カロテンに劣らず、がん予防に大きく貢献しています。ルテインが、かなり広範囲のがん予防に有効なことは数多くの疫学的調査で証明されており、特に肺、子宮、乳房、皮膚、大腸における発がんを抑制することが明らかにされています。

フェノールという成分も見逃せない存在です。フェノールは、野菜や果物、香辛料、お茶などに広く含まれている成分で、がんの発生と進行を抑える効果があることが、動物実験によって確認されています。

そのほか、カボチャにはセレン(セレニ ウム)という抗 がん成分も含まれています。セレンは、 温泉の成分としてよく知られている硫黄と同族の元素で、微量ながら私たちの健康維持になくてはならないミネラルの一種です。

先の林具研究のところで述べたように、 セレンは、β-カロテンとビタミンEを組み合わせて投与することで、がんを予防する効果があります。

また、野菜中に含まれるセレンの量は、その野菜が育つ土壌中に、セレンがどれだ け含まれるかによって変わってきます。アメリカやニュージーランドなど、土壌中のセレンの含有量が低い地域では、乳がんや大湯がんの発生率が高いことも知られています。セレンは、活性酸素を無毒化するグルタチオンペルオキシダーゼという酵素に必要な成分であり、β-カロテンやビタミン C・Eと同様、活性酸素を撃退する仲間でもあります。

カロテン(ビタミンA)は目の働きに欠かせない

β-カロテンやα-カロテンは、体内に入ると一部がビタミンAに変換されます。ビタミンAは、目の 働きや粘膜を健康に保つうえで大きな役割を果たしています。

そのため、ビタミンAのもととなるカロテンが不定すると、視力が低下したり、粘膜が弱って感染症にかかりやすくなります。

β-カロテンは慢性肝臓病にも有効

慢性肝臟病が、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんの順で進行するとき、それに並行して血液中のβ-カロ テンの濃度が変化することがわかりました。その点に着目した国立がんセンター臨床研究部が、慢性肝臓病の患者にβ-カロテンを投 与したところ、明らかに肝臓がんの発生を抑制する効果が認められました。

かぼちゃの抗がん作用を活かすレシピ

加熱しても有効成分に大きな影響はない

同じかぼちゃでも、古くからある日本カボチャより、明治初期に入ってきた西洋カボチャのほうが、β-カロテンやビタミンC が豊富です。味の点でも、西洋カボチャのほうが糖質が多くて甘味が強いことから、現在ではスーパーなどに出回っているのは、西洋カボチャが主流になっています。

カボチャを選ぶときは、手にしたときにずっしりと重量感のあるものを選びましょう。日本カボチャは表面のでこぼこが多いもの、西洋カボチャは表面にツヤがあり、なめらかなものが良質です。

保存がきくため、丸のままなら風通しのよい場所に置けば、秋頃から冬まで貯蔵できます。

カボチャは、煮物、蒸し物、天ぶら、スープなど、幅広く利用できます。β-カロテンは、油と組み合わせると吸収率がよくなるので、天ぷらなどは特におすすめです。

また、ポタージュスープにすると、量 をたくさんとることができます。作り方は、かぼちゃをバターで炒めて、ブイヨン(スープの素をお湯に溶かしたもので良い)と、細かくちぎった食パン、牛乳を加えて煮込みます。やわらかくなったら、煮汁とかぼちゃを裏ごしして鍋に戻し、水で濃度を調節して、塩・コショウで味つけをすれば出来上がりです。

80gを目安に食べよう

がん予防のためには、毎日5~6mgのβ-カロテンを摂るのが良いとされています。カボチャのβ-カロテンの含量は、100g中0.85mgですから、約580〜700g摂れば所要量を満たす計算になります。

しかし現実にカボチャを毎日700gも摂るのはとても無理ですし、その必要もありません。β-カロテンは、ホウレン草やニンジンなど、ほかの野菜にも多く含まれていますから、いろいろな食品と組み合わせて摂ればよいのです。カボチャは1回に80gを目安に食べ、あとはほかの食品で補うとよいでしょう。

ビタミンA摂取時の注意点

カボチャに限った話ではありませんが、ビタミンAの摂取に関してはやや注意が必要です。不足してもいけませんが、過剰に摂ってもいけないのです。ビタミンA・D・Kなどの脂溶性ビタミンは、肝臓や脂肪組織に蓄積されるので、大量に摂取すると、過剰症を起こす場合があるからです。

ビタミンA過剰症になると、頭痛、嘔吐、食欲不振、疲労感、睡眠障害、皮膚の荒れなどの症状が起こってきます。

普通の食事だけで、ビタミンAを摂取している分には、まず心配ないのですが、ビタミン剤や補助食品に頼りきっている人は、過剰症を起こす危険性が高くなります。ビタミン剤や補助食品は、手軽に摂れるので確かに便利ですが、 むやみに摂り過ぎないように注意が必要です。

ビタミンAに限らず、栄養素はできるだけ食事から摂取するように心がけ、不定分を薬剤や補助食品で補うという形で利用しましょう。

まとめ

今回はかぼちゃの栄養成分について解説いたしました。他の野菜と比べて、皮が固く調理がややしにくいため敬遠されがちですが、ホクホクの食感やとろけるような甘さが好きな方も多いかと思います。調理が面倒な場合は切られているお惣菜を購入するのも良いですし、ぜひ積極的に食べるようにしていきたいものです。

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