ほうれん草に含まれる栄養成分や効能と抗がん作用を活かすレシピ

緑黄色野菜の代表であるほうれん草には、β-カロテン、ビタミンB群・C・E のほか、食物繊維が豊富です。さらに鉄やカルシウムなどのミネラルもたっぷり。貧血対策や子どもの成長促進に、ほうれん草が勧められるのもこのためです。しかもこれらの成分は、がんの抑制にも有効です。ホウレン草は、がん予防食品としても代表的な存在なのです。

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ほうれん草に含まれる栄養成分

ホウレン草の成分と効用

栄養成分 はたらき
 β-カロテン がんの予防
抗酸化作用
 ルテイン がんの予防
葉酸 がんの予防
クロロフィル がんの予防
 フェノール がん・腫瘍の促進を抑える
 ステロール がん・腫瘍の促進を抑える
ビタミンB1 成長促進
ビタミンB2 成長促進
ビタミンC がんの予防
抗酸化作用
 細菌・ウイルスに対する抵抗力をつける
ビタミンE がんの予防
 抗酸化作用
食物繊維  がんの予防
便秘の予防・改善
貧血の予防・改善

ほうれん草70g中の主な栄養成分

※常用量70g=大2株の栄養成分値

栄養成分 含有量
カロテン 2940μg (2.94mg)
 ビタミンC(冬採り) 42mg
ビタミンE   1.47mg
食物繊維 1.96g
 鉄 1.4mg
ビタミンB1  0.08mg
ビタミンB2 0.14mg

ほかに抗がん成分として、葉酸、クロロフィル、フェノール、ステロールを含みます。葉酸はホウレン草70gを食べると、約150μg摂取することができます。葉酸を多く含むのはレバーや牛肉ですが、野菜の中ではホウレン草はダントツに多いといえます。日光に当てると損失が大きいので保存の仕方に注意が必要です。

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ほうれん草に含まれる栄養成分の効能

β-カロテン、ルティン

がん細胞の発生と増殖を抑制する

ほうれん草や人参などの緑黄色野菜を毎日食べている人は、まったく食べない人に比べると、40歳以上での発がん危険率は胃がんで約33%、大腸がんでは約40%も下回るというデータが出ています。この緑黄色野菜のがん予防の主役と考えられているのがβ-カロテンです。

β-カロテンには、活性酸素による細胞の酸化を防ぎ、細胞のがん化を阻止する作用のあることが明らかになっています。

そのうえ、がん細胞の分裂・増殖を抑える作用のほか、免投細胞の産生と活動を高める作用もあります。免疫細胞がふえて、がん細胞を次々と退治してくれれば、発がんも抑えられるわけです。

また、β-カロテンは体内に入ると、一部がビタミンAに変換します。ビタミン Aが、肺がん、乳がん、食道がん、胃がん、大腸がんなど、多くのがんを予防する効果があることは、数多くの動物実験によって証明されています。

ホウレン草には、このβ-カロテンのほか、ルテインという色素成分(明るい黄色)も多く含まれています。ルテインにもβ-カロテン同様、抗酸化作用がありま す。むしろ抗酸化力の点では、β-カロテンよりもすぐれており、強力な抗がん成分の一つとして注目されているものです。

葉酸

特に肺がんの抑制に効果的

千葉大学医学部の林豊名誉教授らが行っ た動物実験です。胃がんを起こす物質を与えたネズミをAとBの2グループに分けて、Aグループには普通のエサ、Bグループには葉酸入りのエサを与えて、胃が んの発生率を調べました。実験を開始して52週目、Aグループの72%に胃がんが見られたのに対して、Bグループには1匹に小さな骨がんが見つかっただけでした。

また、東京医科大学の加藤治文教授らが行った臨床実験では、葉酸とビタミンB2の併用が、肺がんの抑制に有効であることが確認されています。肺がんの前がん状態である扁平上皮化生が見つかった患者たちに、葉酸とビタミンB12を大量に投与したところ、約3ヶ月で60%の人が肺がんに なりやすい細胞群が消えて、大半の人の細胞異常が改善していたのです。

これは、葉酸にがん抑制遺伝子を修復する作用があり、ビタミンB12を併用すると葉酸の活性が高められ、その効果がさらに確実になるためと考えられています。

クロロフィル

遺伝子の傷害を防ぐ

細胞内の遺伝子が傷つくと、細胞の再生が正常に行われなくなり、がん細胞の発生につながります。クロロフィルは緑色の色素で、ホウレン草のような緑色野菜には豊富に含まれています。クロロフィルには、この遺伝子が傷つくのを防ぐ効果があることが、微生物を用いた実験で明らかになっています。

このほか、ホウレン草に含まれるフェノール、ステロールといった成分も、発がんの抑制に働くことがわかっています。

ほうれん草に含まれる抗がん作用を活かすレシピ

茹ですぎないこと、油と組み合わせがベスト

ほうれん草は新鮮なものを選び、鮮度が落ちないうちに食べるようにしましょう。時間が経てば経つほど、ビタミンCなどの有効成分が失われてしまうからです。

また、茹ですぎも禁物。せっかくの β- カロテンやビタミンCが、茹で汁に流れ出てしまいます。茹でるときは、ひとつまみの塩を入れた熱湯で、手早く茹でるようにしましょう。その後、冷水にサ ッとさらすと、色鮮やかに仕上がります。

ホウレン草のβ-カロテンを効率よく摂取するなら、油と組み合わせるのがベスト。β-カロテンの吸収率は、生だと10%、煮ると20〜30 %にしかなりませんが、油で炒めると約60〜70%を吸収することができるからです。

ただし、ハムやベーコンと炒めるのは避けましょう。これら肉類の加工食品との食べ合わせで、発がん物質ができることがあるからです。

ほうれん草の抗がん力を高める相性のいい食品とは?

ほうれん草に含まれる葉酸は、ビタミンB2と併用すると、ますますその働きが活性化して、発がんの予防に働きます。そのため、ホワレン草を食べるときは、ビタミンB2を多く含んだ食品と組み合わせることをお勧めします。

ビタミンB2が豊富な食品には、レバー、魚、アサリやカキなどの貝類、チーズなどがあります。

1回に大2株が適量

がん予防のためのβ-カロテンの理想的な摂取量 は1日5〜6mgとされています。これだけの量を摂取するには、ほうれん草を7〜8把食べることが必要になります。しかし、現実にそれだけの量を毎日摂るのは 不可能です。また、大量に食べるのはかえって間題です。というのも、ホウレンソウにはシュウ酸が含まれており、大量にとると結石の原因になるからです。

もちろん、これは摂り過ぎた場合のことで、毎日1kg以上食べ続けない限り、心配はありません。しかし、一つの食品ばかりを大量に摂ると、栄養バランスも偏るので、いずれにせよ健康によくないのです。

β- カロテンはニンジンやカボチャ、小松菜など、ほかの緑黄色野菜にも含まれているので、これらをバランスよく組み合わせて、5〜6mgの目標量をまかなうようにしましょう。

ほうれん草のゴマ和え

抗がん作用のあるゴマと組み合わせれば、さらに効果がアップします。
①ほうれん草は茹でて、水気を切っておく。
②白ごまか黒ごまを炒って、すり鉢でする。すったゴマに、砂糖・醤油を加えてタレを作る。
③ホウレン草をタレで和えて、さらに炒りゴマをたっぷりとふりかける。

まとめ

今回はほうれん草の栄養成分について解説いたしました。アメリカの人気コミックのキャラクター”ポパイ”もエネルギー補充のためにホウレン草を食べますが、ホウレンソウの栄養はそれだけ世界中で広く知られたものだといえるでしょう。ぜひ積極的に食卓に並べたい野菜です。

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