おたふく風邪の症状や予防接種の受け方と大人がかかった場合の影響おたふく風邪は正しくは「流行性耳下腺炎」(りゅうこうせいじかせんえん)または「ムンプス」といい、子どもの感染症として代表的なものです。耳の下が腫れて、おたふくのような顔になることからこの名前で呼ばれています。子どもがかかった場合は、軽い症状ですみますが、大人になってから発症すると重症になることもある油断できない病気です。

今回は「おたふく風邪」の症状や予防接種について解説いたします。

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おたふく風邪の症状や原因や対処の仕方

おたふく風邪は唾液に含まれるムンプスウイルスが飛沫感染して発症する感染症です。高熱を出して片側あるいは両方の耳の下の顎の後ろのくぼみの部分(耳下腺)に腫れが見られます。片方が腫れて数日経ってから、もう片方が腫れることもあります。耳下腺が腫れて、おたふくのような顔になるのが特徴の病気です。

高熱が出ることもありますが、3日ほどで治まります。熱が出ないこともあります。腫れは1週間〜10日ほどでひいていきます。

一度かかれば免疫ができて一生かかることはなく、腫れなくても免疫ができる子供は発病しません。

おたふく風邪の症状

初期の症状

  • 潜伏期間は2〜3週間です。数日間熱が出たあと、耳たぶのつけねのところからあごにかけて、硬くなって腫れてきます。触るととても痛がります。熱は40度くらいの高いものになります。皮膚は赤くなることはなく、熱ももちません。中には熱が出ず、突然耳の下が腫れる場合もあります。
  • 軽い発熱、頭痛だるさ、食欲低下などの前触れ症状がある場合もあります。

続いて起こる症状

  • 腫れは、耳の下の片側だけのこともありますし、両方のこともあります。まず片側が腫れて、数日後にもう一方が腫れることもあります。
  • 3日から1週間くらい、長いと10日ほど痛みや腫れが続きます。熱が出ることもあります。
  • 耳の下だけでなく、あごの下(唾液腺)なども腫れることがあります。

回復期の症状

自然に腫れがひいて痛みもなくなってきます。発病してから10日間ほどは感染する可能性があるので、外出は避けるようにしましょう。

おたふく風邪の合併症

おたふく風邪は、小児ではウイルスが頭部に移行して「ムンプス髄膜炎」や「髄膜脳炎」を起こすこともあります。髄膜炎を起こすと、頭痛、吐き気、意識混濁、けいれんなどの症状をともないます。また、回復した後に耳鳴りや違和感がある場合には「ムンプス難聴」が疑われます。

原因

唾液中のムンプスウイルスが、おもに唾液を通じて咳やくしゃみによって感染します。感染力は弱く、かかっても発症しない子も珍しくありません。潜伏期間は2〜3週間です。一度かかると免疫ができ、その後一生かかることはありません。

かかりやすい年齢と時期

多いのは3歳から9歳くらいまで、また、最もかかりやすいのは3〜5歳くらいとされていますが、まれに赤ちゃんもかかります。ただし、6か月未満なら、まだお母さんの免疫があるので、まず感染することはありません。季節的には春から夏にかけて多いようです。一度かかれば、免疫ができるので一生かかりません。

治療とホームケア

  • 耳の下が腫れたとき、または痛がったとき、触ると泣いたりするときには診察を受けましょう。時には別の病気の可能性もありますが、まずは小児科を受診してください。
  • おたふく風邪そのものに特効薬や根本的な治療法はないため、安静にして、水分補給を心掛けましょう。高熱があったり、痛みが強い場合は、医師に相談して解熱剤などを処方してもらいましょう。
  • 発熱して熱が下がらず、嘔吐や頭痛、腹痛などがある場合は合併症が疑われます。できるだけ早く診察を受けましょう。おたふく風邪の合併症としては、髄膜炎や膵臓炎があります。良性のものがほとんどなので、まず後遺症の心配はありませんが、症状がひどい場合は入院する必要があります。
  • 耳の下の腫れは、冷やせばひくというわけではありませんが、そのほうが赤ちゃんにとって気持ちよさそうなら冷湿布をしてあげましょう。熱がある場合は頭を冷やしてあげましょう。
  • 口の中が荒れて炎症を起こしているため、口を開けたり物を食べたりするときに痛みますので、刺激の少ない飲み物や食べ物を用意します。しばらくは、噛まなくてもよいやわらかい物か流動食にします。酸味のあるものや油っこいものは避けましょう。食後は、うがいをさせるか、赤ちゃんの場合は湯冷ましなどを飲ませるようにして、口の中の清潔を心がけましょう。

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おたふく風邪の予防接種の効果的な受け方

予防としては、おたふく風邪のワクチンの予防接種がもっとも効果的です。ワクチンは弱毒性生ワクチンで、接種は任意接種になりますが、1歳から接種できるようになるので、1歳の誕生日を過ぎたら早めに受けておくと良いでしょう。

確実に免疫をつけるには、2回のワクチン接種が効果的です。1回目の接種を生後12~15ヶ月の間に、2回目の接種を5~6歳の間で受けることが推奨されています。定期予防接種のMR(麻疹・風疹混合)ワクチンと同時に接種ができるので、一緒に受けると予防接種のスケジュールが管理しやすいのでおすすめです。

まれに接種から2〜3週間後に耳の下が軽く腫れる場合がありますが、放っておけば1〜2日で自然に腫れは消えます。ごくまれに、3週間ほどしてから無菌性髄膜炎を起こすことがありますが、こちらも後遺症もなく治りますので心配いりません。

上述のような年齢のタイミングで接種できずに年月が経過してしまった場合は、10歳くらいをめどに免疫検査をして、まだかかっていないようならば、そこで予防接種を受けると良いでしょう。

おたふく風邪に大人がかかった場合

小児期にかかることが多いため学校感染症に指定されていますが、注意しなければならないのは思春期以降になってからの感染です。

思春期以降に感染すると重症になりやすく、合併症もおこしやすいのです。

男子の場合は精巣が炎症を起こし「精巣炎」(睾丸炎)を発症する場合があります。両方の精巣が損傷すると男性不妊症になるため、極めて注意が必要です。女子の場合は「卵巣炎」を併発することがあります。

心配な方はこれを機会に内科で予防接種を受けることをおすすめいたします。任意接種ですので、料金は病院によって違います。事前に幾つかの病院での料金を問い合わせてみると良いでしょう。

まとめ

今回は「おたふく風邪」について解説いたしました。幼少期にかかることが多く、特効薬がないため、発症した場合は解熱剤などを服用しながら静養して過ごすのが治療法になります。大人になってからかかってしまうと男性は男性不妊症、女性は卵巣炎などの重篤な症状を引き起こす場合がありますので、子供の頃にかかっていないという人は、ぜひ予防接種を受けることをおすすめいたします。

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