玉ねぎの成分や栄養効果と抗がん作用を活かす効率的な食べ方

玉ねぎや長ネギは、ニンニク・ニラ・ラッキョウなどと同じネギ属に分類されています。ネギ属の野菜は食用だけでなく生薬として使われているものも多く、玉ねぎや長ネギも昔から薬用野菜として重宝されてきました。その薬効は実に幅広く、がん予防効果もその中の一つに含まれています。

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玉ねぎや長ネギに含まれる栄養成分

ねぎ・玉ねぎの成分と効用

 栄養素 はたらき
硫化アリル  がんの予防
食欲増進
 イソチオシアナート  抗酸化作用
がんの予防
ビタミンC  抗酸化作用
がんの予防
細菌・ウィルスに対する抵抗力をつける
 ビタミンE  抗酸化作用
がんの予防
 食物繊維  便秘の予防・改善
がんの予防
 ビタミンB1 疲労回復
(玉ねぎ)ケルセチン がんの予防
(長ネギ)β-カロテン 抗酸化作用
 がんの予防

玉ねぎ50g中の主な栄養成分
※常用料50g=1/3個の栄養成分値

 栄養素 含有量 
ビタミンC 4mg
食物繊維  0.8g
ビタミンB1  0.015mg

長ネギ30g中の主な栄養成分
※常用量30g=1/3本の栄養成分値

 栄養素 含有量 
カロテン 4.2μg(0.0042mg)
ビタミンC  3.3mg
ビタミンB  0.03mg
食物繊維  0.66g
ビタミンB1  0.012mg

 

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玉ねぎや長ネギに含まれる成分の栄養効果

硫化アリル

解毒と抗酸化でがんを防ぐ
玉ネギを切ると涙が出るのは、アリルプロピオンという催涙物質が原因です。このほかにも数種類の刺激物が混在しています。これらの刺激物質は揮発性で、玉ねぎを切った時に酵素の働きで発生します。

この刺激物質の一つが、ニンニクやニラにも含まれるイオウ化合物の硫化アリルです。硫黄化合物は単に匂いや催涙の原因になるだけでなく、発がん抑制物質としても注目されている存在です。

がんは、いきなり体内にポンと出現するわけではなく、発ガン物質などの影響や、活性酸素によって細胞が参加され、がん細胞が生み出されます。このがん細胞が次第に増殖してがんが発症するのです。

硫黄化合物は、このがんの発生を中途で食い止める二つの作用を持っています。一つは、発がん物質を無毒にする解毒酵素を活性化させる作用、もう一つは活性酸素を除去する抗酸化作用です。硫黄化合物は、この二つの作用で発ガンにストップをかけてくれるのです。

イソチオシアナート

がんの促進を抑える
玉ねぎや長ネギを刻むと、ミロシナーゼという酵素が働いて、二次的にイソチオシアナートが作られます。これも硫化アリルと同じく、玉ねぎや長ネギのにおいと辛味のもととなる成分です。

このイソチオシアナートも最近、抗がん成分として注目されているものです。

その効果は動物実験で証明されており、カビから作られるアフラトキシンや、加工食品中に存在するニトロソアミンやベンゾピレンなどの発ガン物質で人工的に発生させたガンを、イソチオシアナートが効果的に抑えることが確認されています。

β-カロテン・ビタミンC・セレン

高い抗酸化力がガンを防ぐ
長ネギの緑色部分にはβ-カロテンとビタミンCが比較的豊富です。これらは抗酸化ビタミンと言われ、発癌を促す活性酸素を除去する働きのほか、発がん物質を除去する効果も認められています。

セレンもビタミンCと同様に活性酸素を撃退する抗酸化物質です。

セレンは活性酸素を無毒化するグルタチオンペルオキシダーゼという酵素の必須成分であり、セレンの摂取量が少ない人には、がん死亡率が通常に比べて高いという報告もなされています。セレンはビタミンEと組み合わせると、さらに効果がアップすることが知られています。

ケルセチン

色素成分に抗酸化力がある
玉ねぎはケルセチンという黄色の色素成分も含んでいます。これは、健康に良いと話題になった赤ワインやココアに含まれるものと同じフラボノイド系のポリフェノールの一種です。ポリフェノールには優れた抗酸化作用が認められていますが、中でも玉ねぎに含まれるケルセチンの抗酸化力は高く評価されています。

つまり、それだけ発癌を抑制する効果が高いということです。

硫黄化合物は不眠症にも効果的

玉ねぎや長ネギに含まれる硫黄化合物には、神経鎮静作用があります。ベッドに入っても気が高ぶってなかなか寝付けない時や、不眠症で悩んでいる人は、刻んだネギやスライスした玉ねぎを枕元に置いてみると良いでしょう。イオウ化合物の作用で神経が鎮まり、眠りにつきやすくなります。

玉ねぎは動脈硬化も予防し血液サラサラに

動脈硬化は血管壁が厚く硬くなり、動脈のバ内腔が狭くなった状態です。これが心臓の血管に起こると狭心症や心筋梗塞の原因に、脳の血管に起こると脳梗塞の原因になります。

動脈硬化の原因が悪玉コレステロール(LDL)であることは知られていますが、近年の研究で真の悪玉は活性酸素によって酸化された変性LDLであることがわかりました。そして、タマネギに含まれるイオウ化合物などの抗酸化物質には、LDLの酸化を防ぐ作用もあることがわかったのです。

つまり玉ねぎは変性LDLの産生を抑えて、動脈硬化を予防する効果もあるのです。広く知られている玉葱の血液サラサラ効果の秘密はこのLDLの酸化を防ぐ作用にあるのです。

玉ねぎや長ネギの栄養成分を損なわない食べ方

火を通し過ぎず、できれば生で食べる

ビタミンCやセレンは熱に弱いので、これらを含む食品はなるべく生で食べたいものです。その点、長ねぎや玉ネギは生のままでも食べられるので、魅力的な食材と言えるでしょう。

長ネギは冷奴や麺類の薬味として使えるほか、薄切りにして水にさらし、アク抜きをしたものに、味噌や梅干しをのせても美味しく食べられます。玉ねぎも薄くスライスして水にさらし、醤油とかつおぶしで和えたり、中華ドレッシングなどをかけても良いでしょう。長ねぎや玉ねぎには疲労回復や食欲増進の効果もあるので、夏バテ防止のスタミナ食としても最適です。

もちろん加熱処理をしても大丈夫です。加熱をすればたくさん摂ることができるので、有効成分が多少失われても量でカバーできます。ただし、茹でるにしても炒めるにしても、火を通し過ぎないように注意してください。食べる直前にさっと火を通す程度にしましょう。

また、長ねぎや玉ねぎは味噌汁の具にするとベストです。味噌にもイソフラボンという抗酸化物質が含まれているので、相乗効果で抗酸化作用がいっそう高まるからです。

長ネギは風邪のひき始めによく効く

長ネギは昔から風邪の妙薬としても知られています。これは長葱の白い部分に、発汗・解熱・消炎作用があるためです。

白い部分を細かく刻み、味噌やショウガと混ぜ、お湯を注いで飲むと、汗が出て熱が下がるといわれています。たんやのどの痛みには、長葱を千切りにし、日本酒と水を加え、10分ほど煎じたものを飲むと効果的です。

玉ねぎも長ねぎもよく刻むと有効成分が出てくる

抗癌性分のイソチオシアナートは、刻むことによって出てきます。ただ、玉ねぎを刻むと涙が止まらなくなるので、涙を出さずに玉ねぎを刻むにはコツをご紹介します。

  • 前もって冷蔵庫で良く冷やしておく
  • 皮をむくときは水につけながらむく
  • 刻み始めたら、ときどき包丁と玉ねぎの切り口を水で濡らす

是非お試しください。また、見た目に難ありですが、水泳のゴーグルを使うのも効果があります。

タマネギは1/3個、長ネギは1/3本が目安

健康に良い、がん予防に効果的とあれば、できるだけたくさん摂りたいと思うでしょう。その心がけは大切ですが、玉ねぎや長ねぎは一度に大量に摂れるものではありません。一つの食品ばかりに偏って、他の栄養素が不足しても困ります。それよりも少しづつで良いので、毎日食べ続けることを目標にしましょう。

長ネギの青い部分も食べよう

長ネギを食べるとき、白い部分だけを食べて、青い部分を捨ててしまう人がいますが、健康効果を考えた場合、どちらも残さず食べるようにしたいものです。薬効があるのは白い部分ですがビタミンやカルシウムなどの栄養部分が多いのは青い部分だからです。関西では比較的緑の部分も無駄なく食べる風習がありますが、関東以北ではなぜか緑色の部分は食さないという文化があるので、関西を見習って改めていきたいものです

まとめ

今回は玉葱や長葱の栄養成分と効果的な食べ方について紹介いたしました。どんな料理にも使いやすい食材なので、積極的に取り入れていきましょう。

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