オリーブオイルに含まれる栄養成分や健康効果と効果的なレシピ

肉やバターなどの動物脂肪をたくさん摂る欧米諸国では、動脈硬化の進行が早く、心臓病による死亡率が高いことはよく知られています。ところが、欧米諸国でも、ギリシア、イタリア、旧ユーゴスラビアといった地中海沿岸の国々では、心臓病の死亡率が極めて低いという不思議なデータがあります。

そのミステリーを解き明かす鍵は…そう、オリーブオイルです。

ギリシアやイタリアなどでは、毎日摂取する栄養素の40%が脂肪で、そのほとんどがオリーブオイル。彼らは料理のほとんどにオリーブオイルを入れてしまうのです。
オリーブオイルには、動脈硬化や心臓病の予防に有効な成分が豊富に含まれており、その成分はガン予防にも有効と言われています。

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オリーブオイルに含まれる栄養成分

オリーブオイルの成分と効用

栄養成分 はたらき
ビタミンE がんの予防
抗酸化作用
老化を予防する
末梢血管の血行を促す
ポリフェノール がんの予防
抗酸化作用
β-カロテン がんの予防
抗酸化作用
オレイン酸 がんの予防
動脈硬化を予防する
胃酸の分泌過多を抑える
心臓病を予防する
脂質 便秘の予防・改善

オリーブオイル10g中の主な栄養成分
※常用量10g=大さじ1の栄養成分値

栄養成分 含有量
カロテン 18μg(0.018mg)
ビタミンE 0.76mg
脂質 10g
オレイン酸 7.5g

ポリフェノールは植物が光合成をするときにできる成分で、果実の皮や種子に多く含まれます。オリーブオイルはオリーブの実を搾って作るため、ポリフェノールの含有量が多くなります。特に一番搾りであるバージンオイルには、ポリフェノールが最も多く含まれます。また、オリーブオイルは脂質がほとんどですが、その多くはオレイン酸であるため、動脈硬化を招くコレステロールの心配がほとんどいりません。

昔から薬として用いられたオリーブオイル

オリーブオイルは古代ギリシア・ローマ時代から薬効があるとされ、かの医聖ヒポクラテスも、筋肉障害の治療にオリーブオイルのマッサージをしていたといいます。

その習慣は現在も残っていて、地中海沿岸諸国の人々はちょっとしたケガや傷にはオリーブオイルを塗り、頭髪のマッサージにもオリーブオイルを使っています。

オリーブオイルの選び方

オリーブオイルは、製法、等級によって、大きく次の3種類に分けらています。

バージンオイル

オリーブの果肉を冷圧法でしぼった、一番搾りの油。熱処理が行われていないので、オリーブの有効成分も風味もそのまま活かされています。オレイン酸の含有量が多い順に、
・エクストラ・バージン
・ファイン・バージン
・バージン(セミ・ファイン)
の3段階に分けられています。

リファインドオイル

二番搾りの油を精製したもので、バージンオイルに比べると、やや風味が劣ります。

ピュアオイル

ヴァージンオイルとリファインドオイルをブレンドしたものです。

オリーブオイルは一般的に、加熱しすぎないほうが、独特の香りを損なわずに用いることができます。特に、バージンオイルは加熱にも強いのですが、そのまま食べるように調理するのがベストです。また、当然ながら油なので、冷やすと白く濁ったり、固まりやすくなります。

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オリーブオイルに含まれる栄養成分の効能

β-カロテン、ビタミンE、ポリフェノール

酸化を抑えて発がんを防ぐ

がん、動脈硬化…。いずれも元凶は活性酸素です。活性酸素は、体内にとり込まれた酸素の一部が化学変化を起こしたものですが、これが過剰に増えてしまうと、正常な細胞が酸化され、がん細胞に変異してしまいます。

オリーブオイルには、この活性酸素による害を防ぐ抗酸化物質が豊富に含まれているのです。それがβ-カロテンとビタミンEです。

いずれも、体内で生じた活性酸素が細胞を攻撃する前に捕捉し、その毒性を失わせる作用があります。ちなみに植物油でβ-カロテンを含むのはオリーブオイルのみです。

さらにオリーブオイルには、ポリフェノールが含まれています。ポリフェノールも抗酸化物質の一種で、がんを予防する効果があることが認められています。かつて赤ワインが健康によいと話題になったのも、このポリフェノールが含まれているためです。

オレイン酸

肺がん、乳がんのリスクを下げる

オリーブオイルにも脂肪が多いのに、なぜ動脈硬化の予防に働くのか、不思議に思われるかも知れませんが、これにはれっきとしたワケがあります。

脂肪は、脂肪酸で構成され、肉類やバターなどに多く含まれる飽和脂肪酸と、植物油や魚の脂に多く含まれる不飽和脂肪酸に分けられます。飽和脂肪酸はコレステロールを上げ、不飽和脂肪酸はコレステロールを下げます。一時期、コーン油やヒマワリ油に含まれるリノール酸が人気を呼んだのもそのせいです。

ところが、その後、リノール酸は酸化しやすく、悪玉コレステロールも善玉コレステロールも同時に減らしてしまうことがわかったのです。これに対して、同じ不飽和脂肪酸でも、オレイン酸は酸化しにくく、悪玉コレステロールだけを減らすことがわかりました。このオレイン酸を多く含んでいるのが、オリーブオイルなのです。

イタリアの疫学調査では、オリーブオイルをドレッシングに毎日使っていると、肺がんの効果があるという結果も出ています。ギリシアからも、オリーブオイルの常用が、乳がん予防につながるという調査報告が発表されています。

オリーブオイルに含まれる栄養成分や抗がん作用を活かすレシピ

バージンオイルなら加熱しても大丈夫

一時期のイタめしブームに、健康ブームも重なって、日本でもオリーブオイルの人気が急速に高まり、たちまち世間への認知度が広がりました。それに伴って、市販されているオリーブオイルの種類も現在では非常に増えました。購入する際は品質表示を確かめてから選ぶようにしましょう。

おすすめしたいのは、バージンオイル。オレイン酸の含有量が多く、熱にも強いので、どんな科理にも安心して使えるからです。中でもエキストラ・バージンは、オレイン酸が最も多く、化学的な精製処理がされていないので、オリーブオイルならではの香りも楽しめます。値段はは少々高めですが、その価値は十分にあります。

オリーブオイルは、バスタはもちろん、肉や魚を焼くときや、煮込み、妙め物、スープなど、何にでも利用できます。

加熱調理だけでなく、サラダのドレッシングに使ったり、そのまま、フランスパンなどを浸して食べるのも美味しいものです。

抗がん効果をより高めるなら、ハーブ類などの同じ抗酸化作用のある食品と組み合わせることをおすすめします。

適量は10g、脂肪なので摂りすぎには注意

体に良いとはいえ、オリーブオイルも脂肪には違いありません。脂肪は高エネルギーなので、とりすぎれば肥満を招きます。肥満は高血圧症や糖尿病など、さまざまな生活習慣病の誘因となるので、あくまでも適量を心がけましょう。

成人の場合、1日に必要な脂肪摂取量は、総エネルギー比の20〜25%以内です。例えは、1日の総エネルギー量が2000kcalとすると、脂肪の適性摂取量は400〜500kcal。グラムに換算すると、約45g~55gになります。これは肉や魚、卵、牛乳、乳製品などに含まれている脂肪すべてを含んだ量なので、これらとのバランスを考えて摂ることが必要です。

トマトとモッツァレラチーズのサラダ

抗がん性分のリコピンたっぷりのトマトと、抗酸化成分のテルペン、フェノールを含むバジルの組み合わせでさらに効果アップの一品です。
①トマト1個は皮をむいて、種子を取り除き、サイコロ大に刻みます。モッツァレラチーズもサイコロ大に切っておきます。
②オリーブオイル大さじ3〜4に、塩、コショウで味を整えます。
③トマト、モッツァレラチーズ、スイートバジルの生葉をちぎったもの(なければ乾燥もの)を②に和えます。

まとめ

今回はオリーブオイルの栄養成分について解説いたしました。食事に摂り入れるのはもちろん、美容液、マッサージ液、塗り薬など、まさに何にでも使用されるオールマイティのアイテムと呼べるオリーブオイル。数ある食材の中でもここまで便利な食材は珍しいですね。現在ではすっかり、日本の食卓にも浸透しましたので、幅広く活用していきましょう。

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