高血圧症

高血圧症は血管に強い圧力がかかった状態が維持されている症状です。単に高血圧と呼ばれる場合もあります。様々な重篤な病気を発症する要因になる可能性が高い重大な健康被害ですので、理解を深めておくことは非常に大切です。今回は高血圧症について解説いたします。

スポンサードリンク

高血圧症とはどのような症状の病気なのか?

血圧は、心臓から送り出された血液が、血管を流れる時に血管壁にかかる圧力です。心臓が収縮して、血液を押し出した瞬間が最高血圧、収縮後に拡張した時が最低血圧で、高血圧症は、血管に強い圧力がかかっている状態が維持されている症状を指します。

ポンプの役目をする心臓は、身体のすみずみまで血液を送り届けるために血液に高い圧力をかけています。正常な人の安静時の血圧は130mmHg未満とされていますが、これは㎠あたりの水を約1.7m押し上げるだけの圧力ということになります。血管にはそれだけの圧力がかかり続けているのです。

高血圧症になれば、この圧力がさらに強まります。そして長期間、高血圧の状態が維持されると、血管に柔軟性がなくなり動脈硬化を起こしたり、傷んだ血管が動脈瘤になるケースも珍しくありません。動脈硬化が進行すると、脳梗塞、脳出血などの脳血管障害や、心筋梗塞などの虚血性心疾患を引き起こします。

また高血圧は、血液をろ過する働きをもつ腎臓にも重大なダメージを与えます。腎硬化症から慢性腎不全、尿毒症になると、人工透析が必要な状態になります。高血圧は、ほかにも様々な病気の原因になります。生活習慣病を克服するには、高血圧への対策は欠かせないのです。

【症状】

特有な自覚症状はありません。ゆっくりと時間をかけて血管が障害されていくため、深刻な状態に陥るまで気がつかないことが多く、 心臓病や脳卒中などの合併症の引き金となります。

【高血圧が引き起こす疾患(合併症)】

  • 脳血管障害:脳出血、脳梗塞
  • 心臓疾患:虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、心肥大、心不全
  • 腎疾患:腎硬化症、腎不全
  • 血管疾患:動脈硬化、動脈瘤、 閉塞性動脈硬化症、眼障害
  • 急性症状:食後低血圧、高血圧緊急症(高血圧脳症)
  • 代謝内分泌疾患:高尿酸血症

スポンサードリンク

高血圧症とはどのような原因で発症するのか?

高血圧症の原因は生活習慣病を呼び込む様々な生活習慣が関係しています。肥満、食生活、喫煙、飲酒など、本人の努力次第で危険因子を断ち切る、または減らすことは十分に可能ですので、これらの要因に心当たりがある方は是非対策を講じていきましょう。

【原因】

  • 体質(遺伝)
  • 肥満
  • 塩分の過多摂取
  • 喫煙
  • 飲酒
  • ストレス

原因がはっきりせず、次第に血圧が高くなるものを本態性高血圧(80%以上)、原因があって高血圧となるものを二次性高血圧といいます。

高血圧症の治療法は?

高血圧症の治療は、薬物療法が中心になります。降圧作用のある薬を服用します。一般的な降圧目標は、130/85mmHg未満ですが、高齢者は140/90mmHg未満です。降圧剤(高血圧治療薬)には貧血、食欲不振、嘔吐、 めまい、倦怠感などの副作用があるので注意して観察するようにします。

時間帯を決めて、毎日の血圧測定結果を血圧手帳に記入し、受診時に主治医へ伝え内服薬の調整をするようにします。冬は上昇、夏は下降しやすい傾向にあります。

肥満、急激な温度差、不規則な生活、ストレス、喫煙、飲酒などが血圧を上昇させるので、適度な運動、脂質や塩分を控えたバランスのよい食事、十分な睡眠を心がけ、喫煙者は禁煙を目指しましょう。

塩分の摂取量は、高血圧の場合、1日6g未満が目標です(日本人の1日塩分摂取目標は男性10g未満、女性8g未満)。

体内の過剰塩分を排出してくれるカリウムを含む野菜や果物の摂取も心がけましょう。ただし、腎障害がある場合は果物、野菜は高カリウム血症をきたすリスクがあるので勧めません。肥満者、糖尿病患者は糖分の多い果物の過剰摂取は勧めません。

適度な運動も推奨されます。心血管病のない高血圧者は、有酸素運動を定期的に行うようにしましょう。

まとめ

今回は高血圧症について解説いたしました。長期間、高血圧の状態が続くと、血管に負担がかかり、血管や心臓、腎臓などに障害を起こします。食生活を見直し、肥満や喫煙や過度の飲酒やストレスの多い生活を避け、適度な運動を心がけましょう。高血圧を予防することは、脳血管障害などをはじめとする多くの疾患の予防にもつながりますので、是非自身の血圧の数値に日頃から関心を持つようにしましょう。

スポンサードリンク