高齢者がかかりやすい病気やケガとその原因や症状の一覧

高齢者になると心身機能の低下によって様々な疾患にかかりやすくなります。早期発見と早期の治療開始が大切なことは言うまでもありませんが、日頃から予防に努めることも非常に重要です。

高齢者が発症しやすい病気の基礎的な知識を身につけ、日頃から病気への予防策を講じるとともに、異常が現れた時はわずかなサインでも察知できれば、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。

今回は高齢者に多く見られる病気やケガについて解説いたします。

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高齢者に多く見られる疾患と症状

脳・神経疾患

脳梗塞

脳の血管が詰まり、脳細胞が壊死する病気です。日本人に最も多いのは細い血管が詰まって起こるラクナ梗塞ですが、生活の欧米化で動脈硬化が進行して血栓が詰まる アテローム血栓性脳梗塞が増加しています。

【症状】

  • 構音障害:舌がもつれて言葉がはっきりしない
  • 片側の手足、顔半分の麻痺、しびれ
  • めまい、ふらつき
  • 視野障害(ものが二重に見えたり、片方の眼が見えなくなる)

【原因】

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 飲酒
  • 喫煙

脳出血

脳の血管が破れ、脳の内部に出血する病気です。高血圧の人に多く見られます。抗凝固薬(血栓防止薬)の服用で起こる場合もあります。脳梗塞よりも危険性が高く、大量出血だと、死亡または植物状態になることもあります。

【症状】

  • 激しい頭痛
  • 麻痺
  • しびれ
  • めまい
  • 嘔吐
  • 突然大きないびきをかいて眠ることもある

【原因】

  • 高血圧の持続による血管の壊死
  • 脳血管の病気

くも膜下出血

多くの場合、脳動脈の一部がこぶ状に膨らみ(脳動脈瘤)、 破裂して、脳の表面を覆うくも膜と軟膜の間のくも膜下腔に出血する病気です。死亡率も高く大きな危険を伴う病気です。

【症状】

  • 突然の激しい頭痛
  • 嘔吐
  • けいれん
  • 意識障害
  • 破裂前に動眼神経麻痺の症状が現れることがあります。 動眼神経麻痺とは眼球を動かす神経の麻痺で、物が二重に見えたり、まぶたが閉じなくなるなどの症状が現れる疾患です。

【原因】

  • 高血圧
  • 喫煙
  • ストレス

急性硬膜下血腫

脳と硬膜を連絡する静脈の断裂などによって、脳の表面(硬膜下)に血液が溜まる病気です。原因のほとんどは頭部外傷により起こります。脳の損傷が大きくない場合は徐々に症状が現れることもあります。

【症状】

  • 意識障害(次第に悪化し、昏睡状態になる)
  • 激しい頭痛
  • 瞳孔不動:瞳孔の大きさに差が出る
  • 嘔吐

【原因】

  • 頭部外傷(転倒や交通事故、スポーツ、虐待などによる頭部への損傷)

慢性硬膜下血腫

硬膜と脳の間に血腫が徐々にできる病気です。高齢者に多く見られ、比較的軽度な頭部外傷が原因のことが多いので すが、原因となる外傷が思い当たらない場合もあります。 急激な認知症状を呈して発見されることもあります。

【症状】

  • 意識障害
  • 認知機能低下、うつなどの精神症状 (認知症に似た症状なので認知症と混同されることがある)
  • 手足の麻痺
  • 言語障害
  • 頭痛
  • てんかん

【原因】

  • 数週間〜数か月前にさかのぼる軽微な頭部打撲
  • 長い飲酒歴による肝機能障害
  • 脳梗塞や硬膜下水腫、不整脈や人工透析で頻繁に投与される抗凝固剤、抗血小板剤など
  • 水頭症に対してドレナージを行った際の減圧

てんかん

脳の神経細胞が、過剰な興奮状態になり、発作を引き起こす慢性の脳疾患です。症状はさまざまで、身体の一部に起こる部分発作と、発作の最初から意識を失う全般発作に分けられます。

【症状】

  • 身体の一部または全身がけいれんする
  • 身体の一部または全身が硬直する
  • 身体の一部または全身がひきつる
  • 意識を失う、意識がぼんやりする
  • 崩れるように倒れる
  • 徘徊

【原因】

  • 大脳の神経細胞の一時的な異常状態
  • 不明(高齢者の増加により脳血管障害に伴う発症が増えてきている)

パーキンソン病

脳でつくられる、運動機能を調整する神経伝達物質(ドーパミン)が変性して、情報の伝達がうまくいかなくなり、動作ができなくなる病気です。50〜60歳代で発症することが多く、徐々に進行します。

【症状】

  • 振戦:安静時に起こる手足のふるえ。左右どちらかに強く出る
  • 筋固縮:筋肉のこわばり
  • 動作緩慢:動作が遅く、のろくなること。歩行も遅くなり、歩幅が小さくなる
  • 姿勢反射障害:姿勢を反射的に直すことができなくなるので、身体が倒れ始めると止めることができない

【原因】

  • 原因不明(ごくまれに遺伝子異常)

脊髄小脳変性症

小脳の一部が変性し、運動機能に障害が出る神経難病です。特定の病気ではなく、さまざまな原因で起こる小脳性の運動失調症状の総称です。病状はゆっくりと進行し、急激に悪化することはありません。

【症状】

  • 運動失調:歩行時、起立時にふらつきがあり、スムーズな動きができない
  • 手のふるえ(手の細かい動作が国難、習字国難)
  • 構音障害:舌がもつれて言葉がはっきりしない状態
  • 眼振:目のちらつき。ものが二重に見える
  • 言語障害:言葉が不明瞭で聞き取りにくい。
  • 嚥下障害:食べ物や水分が飲み込みにくくなる

【原因】

  • 不明(遺伝)

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

手足や喉、舌の筋肉が痩せていき、筋力が低下していく病気です。運動神経だけが破壊されていく神経障害の難病で、知能や感覚、視力、聴力、内臓機能などは保たれます。50〜60歳代の男性に多く見られます。

【症状】

  • 筋萎縮:四肢の筋肉がやせ細る
  • 筋力低下:力が入らなくなる
  • 攣縮:手足がけいれんしてピクピクする
  • 嚥下障害:食べものや水分が飲み込みにくくなる
  • 構音障害:舌がもつれて言葉がはっきりしない
  • 開口不全:口が開かなくなる
  • 步行困難
  • 呼吸困難

【原因】

  • 不明(遺伝)

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脳・精神疾患

アルツハイマー型認知症

認知症は、脳や身体の疾患によって記憶力、判断力などが低下し、社会的な生活が行えなくなる病気です。認知症を起こす一番の原因はアルツハイマー病です。大脳の萎縮、神経細胞の脱落、神経伝達物質の異常が起こります。

【症状】

  • 記憶障害(最近のことを忘れ、昔のことはよく覚えているのが特徴)
  • 判断力や注意力の低下(論理的思考ができなくなる)
  • 妄想:非合理かつ訂正不能な思いこみ
  • 不安、抑うつ状態
  • 尿、便失禁
  • 徘徊:歩き回る
  • 失語:話すための器官や聴覚に障害はないのに話せない状態
  • 步行困難

【原因】

  • 大脳の萎縮、変性疾患

脳血管性認知症

脳梗塞や脳出血が原因で、脳の働きが悪くなり認知症が起こります。脳の障害の場所によって、正常な部分も残るので記憶障害等の症状がまだら状に現れます。感情の起伏が激しくなりますが、人格の変容は少ないのが特徴です。

【症状】

  • まだらぼけ:正常な部分とぼけている部分が混在する
  • 步行障害
  • 意欲、自発性の低下
  • 感情失禁:少しの刺激で泣いたり、笑ったりするなど、感情のコントロールができない
  • 言語障害:言葉によるコミュニケーションが障害される
  • 頻尿:尿の回数が通常より多い
  • 尿失禁:意思に関係なく尿が漏れてしまう
  • 記憶障害はそれほど目立たず、人格は比較的保たれる

【原因】

  • 脳卒中、脳梗塞の多発

レビー小体型認知症

パーキンソン症状を伴う認知症です。レビー小体と呼ばれる特殊な物質が、大脳皮質の神経細胞に広く見られます。記憶力や注意力の低下のほか、はっきりとした、具体的な幻視を繰り返し見ることが特徴の一つです。

【症状】

  • パーキンソン症状
  • 幻覚・幻聴:実際にはないものが見えたり聞こえたりする
  • 体感幻覚:皮膚の知覚に対する幻覚(背中を虫が這っているなど)
  • 自律神経症状:起立性低血圧、便秘、倦怠感など
  • 抑うつ症状:気分がふさぎこみ、悲観的になる
  • 記憶障害は比較的軽度で、パーキンソン症状が目立つ

【原因】

  • 不明(大脳の神経細胞にレビー小体という特殊な物質が現れる)

若年性認知症

若年性認知症は、18〜64歳で発症する認知症です。若年性認知症では、就労や結婚など、高齢者の認知症とは異なる問題が発生します。初期症状が、うつ病と似ていることもあり、早期発見が難しい場合もあります。

【症状】

  • 認知機能の低下:記憶、場所、人などの認識、理解、判断、計算機能などが低下する
  • 記憶力の低下、記憶障害:新しいことを覚えることができない
  • 意欲低下
  • パーキンソン症状
  • 抑うつ症状:気分がふさぎこみ、悲観的になる
  • 人格障害:身の回りのことに無頓着になったり、怒りっぽくなる
  • 社会的逸脱行為:浪費、収集、窃盗、他人の家に上がり込むなど。前頭側頭葉変性症に多く見られる症状

【原因】

  • アルツハイマー病
  • 脳血管障害
  • レビー小体型
  • 前頭側頭変性症
  • アルコール関連障害

統合失調症

精神疾患の一つで、人口の約1%に見られる病気です。かつては精神分裂病と呼ばれていました。発症年齢は低く、年をとってから発症することはあまりありません。早期の薬物療法により、症状の改善が期待できます。

【症状】

  • 陽性症状:妄想、幻覚、思考障害、奇異な行動
  • 陰性症状:自閉、感情鈍麻、思考や意欲の低下
  • 認知障害:集中力や記憶力の低下

【原因】

  • ・不明
  • 脆弱・ストレス仮説:遺伝的素質+環境因子
    陽性症状:ドーパミン神経系の過剰反応が関与
    陰性症状:前頭葉の機能低下が関与

気分障害(うつ病・躁うつ病)

気分障害には、気分が落ち込むうつ病と、気分が高揚する躁状態が交互に現れる双極性障害(躁うつ病)、うつ状態のみが現れる単極性障害(うつ病)があります。双極性障害(躍うつ病)はうつ状態から発症することが多く、躁状態が現れるまで診断が難しい病気です。

躁病

【症状】

  • 気分(感情):爽快感、易怒的、攻撃的
  • 意欲:意欲亢進、多弁、多動
  • 思考の量的異常:増加(観念奔逸)
  • 思考の質的異常:誇大的、万能感
  • 身体:不眠(睡眠時間短縮)
  • 病識:なし
  • 日内変動:なし

【原因】

  • 遺伝的要因は未定
  • アミン系神経伝達物質の異常や性格因子
  • 環境要因:仕事、家庭での変化

うつ病

【症状】

  • 気分(感情):抑うつ、悲哀感、不安、焦燥感
  • 意欲:意欲低下(精神運動抑制)
  • 思考の量的異常:低下(思考制止)
  • 思考の質的異常:悲観的、自責的、劣等感、自殺念慮、自殺企図
  • 身体:不眠(早期覚醒)、過眠、食欲不振、体重減少、頭重、肩こり
  • 病識:ある
  • 日内変動:ある(午前中に悪い)

【原因】

  • 遺伝的要因は未定
  • アミン系神経伝達物質の異常や性格因子
  • 環境要因:仕事、家庭での変化

アルコール依存症

過度な飲酒によって、日常生活に支障をきたす状態です。飲酒回数とアルコール量が増大していき、飲酒を中止すると離脱症状が現れます。アルコールによって、糖尿病、高血圧、肝臓疾患などのリスクも高まります。

【症状】

  • 中枢神経に抑制作用:本能や感情をコントロールしている大脳皮質の麻痺
  • 中毒症状:異常酩酊、意識障害(脳萎縮、認知症症状を伴うことがある)
  • 離脱症状:振戦せん妄(幻視と振戦を伴う夜間せん妄)、アルコール幻覚症(意識障害を伴わない幻聴)、嫉妬妄想、ウェルニッケ脳症(外方に眼を動かせない、歩行失調、意識障害)
  • コルサコフ症候群(記銘障害、失見当、作話)

【原因】

  • 飲酒

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循環器系疾患

高血圧症

血圧は、心臓から送り出された血液が、血管を通るときに血管壁にかかる圧力です。心臓が収縮して、血液を押し出した瞬間が最高血圧、収縮後に拡張したときが最低血圧で、高血圧は、血管に強い圧力がかかっている状態です。

【症状】

  • 特有な自覚症状はありません。ゆっくり血管を障害していくので、深刻な状態に陥るまで気がつかないことが多く、 心臓病や脳卒中などの合併症の引き金となります。

【原因】

  • 体質(遺伝)
  • 肥満
  • 塩分の過多摂取
  • 喫煙
  • 飲酒
  • ストレス
  • 原因がはっきりせず、次第に血圧が高くなるものを本態性高血圧(80%以上)、原因があって高血圧となるものを二次性高血圧といいます。

心不全

心不全は心臓の収縮力が弱り、全身が必要とする血液(栄養・酸素)量を保てない状態です。発生の部位によって、右心不全と左心不全、また、発生の違いによって、急性心不全と慢性心不全に分けられます。

急性心不全

【症状】

  • 呼吸困難
  • ショック症状(血圧低下、尿量減少、意識障害、チアノーゼ、頻脈など)

【原因】

  • 高血圧、心疾患(心臓弁膜症、心筋梗塞など)
  • 不整脈・慢性的な貧血・代謝異常(甲状腺機能障害など)

慢性心不全

【症状】

  • 倦怠感
  • 呼吸困難
  • むくみ(下腿浮腫)

【原因】

  • 高血圧、心疾患(心臓弁膜症、心筋梗塞など)
  • 不整脈・慢性的な貧血・代謝異常(甲状腺機能障害など)

虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)

心臓を動かしている心筋に、十分な血液が行き届かなくなる病気です。心筋梗塞は、心筋に酸素が届かずに細胞が壊死し、突然死を起こすこともあります。狭心症では、一時的に酸素が不足することで、狭心痛が起こります。

心筋梗塞

【症状】

  • 激しい胸痛(火著で刺されたようなとか、胸の中をえぐられたようなどと表現される強烈な痛み)
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 意識障害
  • 痛みは少なくとも30分以上は続き、ニトログリセリン(冠動脈拡張剤)を使用しても効果はない

【原因】

  • 動脈硬化
  • 誘因として、過労、睡眠不足、ストレス、喫煙、激しい運動

狭心症

【症状】

  • 息切れ
  • 胸の中央からみぞおちにかけての広い範囲で起こる痛み(息が詰まるような、圧迫されるような痛みで、発作の持続時間は比較的短く、数十秒から数分程度)

【原因】

  • 動脈硬化
  • 誘因として、過労、睡眠不足、ストレス、喫煙、激しい運動

不整脈

脈拍は、安静時にはゆっくり、運動中や興奮状態のときには速くなりますが、誘因がなく脈拍が不規則になった状態を不整脈といいます。不整脈は、血管の病気ではなく、心臓の動きを担う電気信号の病気です。

【症状】

  • 動悸:心臓の拍動が自分で感じられる状態
  • 息切れ
  • めまい
  • 胸痛:胸部の痛み、重苦しい感じ

【原因】

  • 加齢
  • 飲酒
  • 喫煙
  • ストレス
  • 先天性の疾患(循環器疾患)
  • 後天性の疾患(心疾患、高血圧など)

血栓性静脈炎(表在性静脈炎・深部静脈血栓症)

表在性静脈炎は、皮膚の表面近くにある表在静脈に、炎症と血栓が見られる病気です。多くの場合、脚の静脈に起こります。深部静脈血栓症は、寝たきりなどが原因で脚の深部静脈に血栓ができる病気です。

【症状】

  • 脚の炎症、痛み、むくみ
  • 発熱
  • 無症状の場合もあり

【原因】

  • 静脈瘤:静脈壁の一部が薄くなり、その血管が膨らんだ状態
  • 悪性腫瘍などに合併
  • 長期臥床、手術、脱水の合併症

閉塞性動脈硬化症

動脈硬化により、四肢の主要動脈が狭窄あるいは閉塞し、その抹消の組織の循環障害をきたす疾患です。50〜70歳の男性、喫煙者、糖尿病患者に多く発症し、女性にはあまり見られません。ゆるやかに進行しますが、合併症を起こすことが多く、難治性の病気です。

【症状】

  • 第1度:冷感、しびれ、色の変化
  • 第2度:間欠性跛行(足を引きずる症状)
  • 第3度:安靜時疼痛
  • 第4度:潰瘍・壊疽(小さな足の傷に細菌が感染して化膿、腐ってしまう病気)

【原因】

  • 動脈硬化
  • 誘因としては、喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常(高脂血症)

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呼吸器系疾患

風邪症候群(風邪・インフルエンザ)

風邪症候群は、風邪とインフルエンザの総称です。風邪は、鼻、喉などに症状が現れますが、短期間で治ります。インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって起こる呼吸器の感染症で、強い全身症状が現れます。

【症状】

  • くしゃみ、鼻水、鼻づまり
  • 喉の痛み、咳、痰
  • 嘔吐、下痢
  • 倦怠感、頭痛、高熱
  • 関節痛、筋肉痛

【原因】

  • ウイルス感染

肺炎

細菌やウイルスなどの感染により、肺に炎症が起きる病気です。感染原因や発症場所により、さまざまに分類されます。入院後、院内で発症する院内肺炎や、誤嚥が原因で口腔内の細菌が肺に入って起こる誤瞬性肺炎などがあります。

【症状】

  • 呼吸症状(咳、痰、喘息など)
  • 発熱
  • 食欲低下
  • 全身の倦怠感
  • 呼吸困難

【原因】

  • ウイルスや細菌感染

気管支炎(急性気管支炎・慢性気管支炎)

気管支炎は、気管支に起こる炎症です。急性気管支炎は、細菌やウイルスの感染が原因で、風邪と併発することの多い病気です。慢性気管支炎は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の一つで、急性気管支炎と分けて考えます。

【症状】

  • 発熱
  • 鼻炎
  • 喉の痛み
  • 疲労感
  • 咳(夜間に多く出現する)
  • 痰(気道が腫れて狭くなることで量が増える)
  • 呼吸困難(痰がたまりすぎることで起こる)

【原因】

  • ウイルス感染(急性気管支炎)
  • 喫煙
  • 大気汚染
  • 加齢(慢性気管支炎)

気管支喘息

気道(気管支)に炎症が起き、収縮することで呼吸が困難になる病気です。アレルギー反応で起こるアトピー型と、アレルギー以外の原因で起こる非アトピー型に大別できます。一度かかると、発作を繰り返すようになります。

【症状】

  • 喘息発作:喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼーなど息をするたびに呼吸に合わせて音がする状態)、疲がからみ咳き込む
  • 呼吸困難:呼吸がしづらくて肩で息をする状態

【原因】

  • アレルギー
  • ウイルス感染
  • 喫煙
  • ストレス
  • 家屋内のほこり、
  • ダニ

肺気腫

肺気腫は、肺の中で酸素と二酸化炭素の交換を行なっている肺胞が壊れ、呼吸が十分にできなくなる病気で、喫煙者に多く発症します。慢性気管支炎と合わせて、COPD(慢性閉塞性肺疾患)と呼ばれています。

【症状】

  • 動作時の息切れ:体動時には強くなり、休むと改善する
  • 慢性的な咳や痰:増悪時に増加する
  • 呼吸困難:呼吸がしづらくて肩で息をする状態

【原因】

  • 喫煙

肺結核

結核菌による肺の感染症です。結核菌を吸い込むことにより感染します。健康な成人の場合、感染しても免疫機能が働いてあまり発病しませんが、高齢者は、免疫力が低下しているため、発病することが多くあります。

【症状】

  • 痰(血痰が出る場合もある)
  • 咳(乾いた咳が特徴)
  • 寝汗:寝ているだけでかく汗(寝具を取り替えなければいけないほど大量の汗のことが多い)
  • 発熱(微熱)
  • 息切れ
  • 倦怠感

【原因】

  • 結核菌による感染
    結核菌は活動性肺結核患者の呼気から発散される飛沫核に含まれ、長期間室内空気中に浮遊してヒトに伝播します。
  • 飛未核感染(空気感染、塵埃感染)
    空気中に飛散した病原体が空気中で水分が蒸発したあとも微粒子(飛沫核)となり病原体を保ち、それを吸い込んで感染します。

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消化器系疾患

逆流性食道炎(胃食道逆流症)

強い酸性の胃酸や十二指腸液が食道に逆流し、食道に炎症が起きる病気です。繰り返すことで、食道に潰瘍ができたり、粘膜がただれたりします。原因の一つは、加齢により、胃と食道の間の筋力が弱まることです。

【症状】

  • 胸やけ:胸が焼けるような不快感。前かがみになると出現することが多い
  • 呑酸:胃酸が出すぎたり逆流するために酸っぱい液体が口まで上がってげっぶが出る状態
  • 食べものが飲み込みにくい
  • 声がれ
  • 胸の痛み
  • 腹部膨満感:おなかが膨れる感じ
  • 喉の違和感(ヒリヒリする感じ)

【原因】

  • 下部食道括約筋の機能低下
  • ストレス
  • 胃内圧の上昇(過食、腹部しめつけ、前屈姿勢、肥満など)
  • 飲酒、喫煙
  • 高たんばく食、高脂質食

胃潰瘍

胃潰瘍は、胃壁表面にある胃粘膜に傷ができ、粘膜や組織の一部が欠損する病気で、40〜50歳代に発症します。自覚症状があまりなく、出血(吐血や下血)などの合併症が起こるまで気づかないこともあります。

【症状】

  • 食後の胃痛、腹痛:上腹部みぞおちあたりの鈍く持続する痛み
  • 呑酸:胃酸が出すぎたり逆流するために酸っぱい液体が口まで上がってげっぷが出る状態
  • 食欲不振
  • 吐き気、嘔吐
  • 腹部の膨満感
  • 無症状(高齢者に多い)

【原因】

  • 暴飲暴食、不規則な食生活
  • ピロリ菌:胃を守る胃粘液層に生息する菌で胃炎や胃潰瘍を引き起こす
  • 薬(非ステロイド性抗炎症剤・ステロイド剤など)
  • ストレス
  • 喫煙
  • 飲酒
  • コーヒー

十二指腸潰瘍

十二指腸は胃と小腸をつなぐ消化器官で、十二指腸潰瘍は、十二指腸の粘膜に潰瘍(欠損)ができる病気です。主な原因は胃潰瘍と同じですが、症状として空腹時の痛みが強く、飲食により痛みが軽減するのが特徴です。

【症状】

  • 空腹時や夜間時の痛み
  • 胸やけ
  • 吐き気
  • 食事後、一時的に痛みが軽減する

【原因】

  • 胃酸
  • ピロリ菌
  • 薬(非ステロイド性抗炎症剤・ステロイド剤など)
  • ストレス

胆石症

胆石は、胆のうや胆管に石ができる病気です。肝臓でつくられる胆汁(消化液)の成分が固まることで発症します。多くの場合、胆汁中のコレステロールが飽和し、結晶化したものです。男性よりも女性に多い病気です。

【症状】

  • 無症状
  • 胆石疝痛発作:右肋骨下を中心に起こる激しい痛み。痛みは右肩や右背に放散することが多い
  • 発熱
  • 吐き気
  • 停怠感
  • 腹部膨満感:おなかが膨れる感じ

【原因】

  • 高齢
  • 肥満
  • 遺伝
  • ストレス
  • 脂肪分の多い食事

胆嚢炎(急性胆嚢炎・慢性胆嚢炎)

急性胆嚢炎の多くは、胆嚢の出口が胆石でふさがれ、胆汁の流れが滞り、細菌感染を起こして発症します。慢性胆嚢炎は、胆石が原因の炎症を繰り返すことで、胆嚢自体が損傷を受け収縮していく病気です。

【症状】

  • 右上腹部痛(痛みは右肩に放散する)
  • (急性胆嚢炎)吐き気、嘔吐、発熱、腹部の不快感
  • (慢性胆嚢炎) 無症状

【原因】

  • 胆石
  • 細菌感染

肝炎(急性肝炎・慢性肝炎)

肝炎は、肝臓に炎症が起こる病気です。最も多いのは、肝炎ウイルス感染によるもので、ウイルスの種類により、A型、B型、C型、D型、E型の5種類があります。6か月以上続くものを、慢性肝炎と分類します。

【症状】

  • 発熱
  • 倦怠感
  • 食欲不振
  • 黄疸:血液中のビリルビンが異常に増えて皮膚や粘膜が黄色くなる状態。
  • 吐き気
  • 腹痛
  • 無症状

【原因】

  • 肝炎ウイルス感染
  • アルコール

膵炎(急性膵炎・慢性膵炎)

膵炎は、膵臓から分泌される消化酵素が膵管内で活性化し、膵臓自体を消化してしまう病気です。急性と慢性に分けられますが、急性膵炎では、軽症から、難病指定されている重症のものまで症状はさまざまです。

【症状】

  • 上腹部痛
  • 背部痛
  • 嘔吐、吐き気
  • 発熱
  • 腹部膨満感:おなかが膨れる感じ

【原因】

  • 大量の飲酒
  • 喫煙
  • 胆石

※男性はアルコール性膵炎が8割、女性は特発性慢性膵炎が7割を占めています。男性の慢性膵炎患者は8割に喫煙習慣も併せもっています。

虚血性大腸炎

大腸への血液の循環が悪くなり、大腸粘膜が虚血となり炎症や潰瘍を生じる疾患です。高齢者に多く、便秘のひどい若い女性にもときどき見られます。

【症状】

  • 突然の激しい腹痛
  • 下血(新鮮血であることが特徴)
  • 下痢
  • 悪心、嘔吐
  • 発熱

【原因】

  • 動脈硬化
  • 便秘

※血管の動脈硬化があるところに便秘による腹圧が加わり発症します

<鑑別疾患>

  • 薬剤性腸炎、感染性腸炎、クローン病など。検査として大腸内視鏡検査を行ないます

腸閉塞(イレウス)

腸管が閉塞し、食べものや消化液、ガスなどの内容物が通過しなくなる病気です。腸管内が腫瘍や異物で塞がったり、腸同士が癒着して通らなくなる機械的閉塞と、腸管の運動機能が低下して起こる機能的閉塞があります。

【症状】

  • 急激な強い腹痛(キリキリ痛む疝痛が間欠的に起こる場合と持続的に起こる場合がある)
  • 吐き気、嘔吐
  • 便、ガスが出なくなる
  • 腹部膨満感:おなかが膨れる感じ

【原因】

  • 腫瘍(がん性イレウス)
  • 腸管同士の癒着(術後など)
  • ヘルニア
  • 宿便(糞便性イレウス)

ヘルニア(鼠径ヘルニア)

ヘルニアは、臓器や組織が、本来あるべき部位から脱出する疾患です。腹膜や腸の一部が筋膜間から出る腹部へルニアには、臍ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなどがあり、最も多く見られるのは、鼠径ヘルニア(脱腸)です。

【症状】

  • 脚のつけ根、下腹部の不快感・違和感
  • 脚のつけ根、下腹部の柔らかい腫れ
  • 脚のつけ根、下腹部の硬い腫れ
  • 腹痛
  • 吐き気、嘔吐

【原因】

  • 加齡
  • 職業(腹圧のかかる仕事、立ち仕事)
  • 肥満
  • 頻繁な咳
  • 妊娠
  • 先天性(乳幼児の場合)

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腎・泌尿器系疾患

腎不全(急性腎不全・慢性腎不全)

腎不全は、腎臓の機能が極端に低下した状態です。急激に腎機能が悪化する急性腎不全と、はっきりとした症状が現れないまま、ゆっくりと進行する慢性腎不全があります。慢性腎不全の多くは、糖尿病が原因です。

【症状】

  • 乏尿
  • 無尿
  • むくみ
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 意欲低下
  • 倦怠感
  • 意識障害
  • 高血圧

【原因】

  • 腎前世(腎血流の減少):心筋梗塞、大出血、脱水症狀、薬の副作用などによる急激な血圧の低下
  • 腎性(腎臓自体の障害):急性腎炎、尿細管壊死など
  • 腎後性(尿管の閉塞):前立腺肥大などによる尿管の閉塞

尿路結石

尿路内でできた結石を尿路結石といい、できた場所によって、腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分類されます。尿路結石の多くは、シュウ酸カルシウムなど、カルシウムを主成分とした結石で、おもに腎臓でつくられます。

【症状】

  • 激痛(背中、腰、下腹部)
  • 吐き気
  • 血尿
  • 頻尿:尿の回数が通常より多い状態
  • 残尿感:排尿が済んだのにまだ残っているような感じのこと。すっきりせず、不快感を伴う
  • 排尿痛:排尿時の痛み
  • 無症状

【原因】

  • 尿路感染
  • 排尿障害
  • 薬の副作用
  • 代謝異常
  • 不明

腎臓結石

小さなものから、腎盂や腎杯いっばいに広がったサンゴ状結石とよばれる大きなものまで、さまざまです。血尿がみられる場合もありますが、健康診断で気づくことも多いようです。結石が腎臓にあるうちは痛みがなくても、尿管まで流れて落ちた際には激痛をともないます。

【症状】

  • 疝痛(突然脇腹が痛み、エビのように腰を曲げるくらいの痛み)下腹部や大腿部で痛みを感じることもあります
  • 血尿(肉眼ではわからないこともあります)
  • 嘔吐
  • 小さい結石は尿とともに尿管を降りてくるので、痛みは下腹部に移動してきます。膀胱近くの尿管まで来ると、残尿感や尿が出にくい感じがすることもあります。結石が膀胱内へ落ちれば、ほとんどは自力で体外に出すことができます。結石が大きいと、腎盂や尿管の途中で止まってしまい、尿が流れず、腎不全に至ることがあります。

【原因】

  • 尿路の通過障害
  • 尿路感染症
  • ホルモンの異常(副甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など)
  • 薬の副作用(ステロイドなど)

尿路感染症

尿路感染症は、腎臓から尿道までの尿路内に細菌が入り、炎症を起こす感染症のことで、膀胱炎、腎盂腎炎などがあります。また、発症の経過から急性と慢性に、他の必尿器疾患の有無により単純性と複雑性に分類されます。

【症状】

  • 頻尿:尿の回数が通常より多い状態
  • 排尿痛:排尿時の痛み
  • 尿混濁:尿が濁ること
  • 残尿感:排尿が済んだのにまだ残っているような感じのこと。すっきりせず、不快感を伴う
  • 排尿障害:何らかの原因で排尿が困難になっている状態
  • 血尿:尿に血液が混入した状態
  • 尿閉:膀胱に尿は縮まっているのに排出できない状態
  • 発熱(急性腎盂腎炎の場合)

【原因】

  • 細菌(ほとんどが大腸菌)

前立腺肥大症

膀胱の下にある前立腺が肥大して尿道を圧迫し、排尿障害が起こる病気です。前立腺肥大は、高齢男性の多くに見られ、排尿に支障がなければ問題はありません。肥大が進むと、合併症の危険もあるため、経過に注意が必要です。

【症状】

  • 排尿遅延:尿が出にくく排尿に時間がかかる
  • 尿線途絶:尿の勢いが弱く、途切れる状態
  • 残尿感:排尿が済んだのにまだ残っているような感じのこと。すっきりせず、不快感を伴う
  • 頻尿:尿の回数が通常より多い状態
  • 尿意切迫感:尿意を感じたとたん、我慢できなくなる状態
  • 腹圧排尿:腹部に力を入れないと排尿できない状態
  • 尿閉:膀胱に尿は溜まっているのに排出できない状態

【原因】

  • 不明
  • 加齢
  • ホルモンバランスの変化
  • 前立腺の炎症
  • 遺伝
  • 飲酒
  • 刺激物の摂取
  • 薬の副作用(風邪薬、抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、睡眠薬、抗不整脈薬、気管支拡張薬)による尿閉

膀胱炎

膀胱に炎症が起こる病気で、多くは細菌感染によるものです。尿道が短い、尿道括約筋が弱いなどの理由から、男性よりも女性に多く見られます。男性で発症した場合は前立腺肥大など他の病気を併発していることがあります。

【症状】

  • 排尿痛:排尿時の痛み
  • 頻尿:尿の回数が通常より多い状態
  • 尿混濁:尿が濁ること
  • 血尿:尿に血液が混入した状態
  • 残尿感:排尿が済んだのにまだ残っているような感じのこと。すっきりせず、不快感を伴う
  • 無症状

【原因】

  • 細菌感染(ほとんどが大腸菌)

神経因性膀胱

膀胱と尿道をコントロールする神経が機能しなくなり、我慢したいのに失禁してしまう、尿意があるのに尿が出ないなど、蓄尿と排尿が困難になる病気です。勝脱炎、腎機能の低下などの合併症を起こすこともあります。

【症状】

  • 頻尿:尿の回数が通常より多い状態
  • 尿失禁:意思に関係なく尿が漏れてしまう状態
  • 排尿困難:尿が出にくい状態
  • 尿閉:膀胱に尿は溜まっているのに排出できない状態

【原因】

  • 脳血管障害
  • パーキンソン病
  • 多発性硬化症
  • 外傷性脊髄損傷
  • 重度の糖尿病

尿閉

尿閉は膀胱内に尿が溜まっていて尿意があるのに、排尿されない状態のことで、尿量が極端に少ない無尿とは別のものです。急性のものと、徐々に起こる慢性のものがあります。下腹部の膨らみや、痛みを伴います。

【症状】

  • 下腹部の膨隆、圧迫感
  • 下腹部痛
  • 発熱、腰痛(腎盂腎炎の併発による)
  • 頻脈
  • 血圧上昇
  • 尿もれ(慢性尿閉)

【原因】

  • 機械的尿道閉塞:尿路結石、尿路感染症、尿道腫瘍(悪性・良性)
  • 機能的尿道閉塞:中枢神経・末梢神経障害
  • 尿道の筋肉障害
  • 膀胱機能障害:神経性、機械性·器質性

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代謝・内分泌系疾患

糖尿病

インスリンの分泌や働きが低下することで、血液中のブドウ糖(血糖)が増え、高血糖の状態が続く病気です。発症原因により、1型と2型に大別されます。進行すると全身に現れる、さまざまな合併症に注意が必要です。

【症状】

  • 無症狀(初期)
  • 口渇:喉が渇くこと
  • 多尿:頻尿
  • 倦怠感、疲労感
  • 体重減少
  • できものができやすい
  • 傷が治りにくい

【原因】

  • 1型(膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがまったく、あるいはほとんど分泌されなくなる)
  • 2型(インスリン分泌量の低下や、インスリンの働きが悪くなるインスリン抵抗性)
  • その他(遺伝子異常、妊娠、他の病気が原因のもの)

高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症はプリン体の代謝異常により、血清尿酸値が高くなる病気です。飽和濃度を超えた尿酸は、結晶化し体内に蓄積されますが、関節内に沈着すると、激痛を伴う急性痛風関節炎(痛風発作)を引き起こします。

【症状】

  • 足の親指のつけ根の腫れ、激しい痛み
  • 足首、足背、膝の関節の腫れ、痛み
  • 腎臓機能障害
  • 尿路結石

【原因】

  • 遺伝
  • 肥満
  • 過食(プリン体を多く含む食品の過剰摂取)
  • 飲酒
  • 激しい運動(汗を大量にかくことで体内の水分が減少して、血液が濃縮されて尿酸濃度が高まるため)
  • ストレス

甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、身体全体に作用して、新陳代謝を調整する重要な働きをしています。過剰分泌すると甲状腺機能亢進症、逆に減少した状態を甲状腺機能低下症といいます。

甲状腺機能亢進症

【症状】

  • 甲状腺の腫れ
  • 動悸、息切れ
  • 頻脈(脈拍が100回/分以上の状態)、発汗
  • 体重减少
  • 眼球突出

【原因】

  • 自己免疫疾患による、甲状腺ホルモンの過剰分泌

甲状腺機能低下症

【症状】

  • 甲状腺の腫れ
  • 倦怠感、疲労感、気力低下
  • 便秘
  • むくみ
  • 脱毛
  • 嗄声(声がかすれること)
  • 月経遇多

※物忘れや錯乱、動作の緩慢さ、表情が乏しいなどから、うつ状態や認知症と間違われることがあります

【原因】

  • 甲状腺機能の低下による、甲状腺ホルモン量の低下
  • 自己免疫疾患による、甲状腺機能障害

骨・関節疾患

関節リウマチ

関節リウマチは膠原病の一つで、関節が炎症を起こし、痛んだり、変形したりする病気です。20〜40歳代の女性に多く見られ、進行すると、骨、軟骨の破壊のほか、肺や眼、血管など全身にさまざまな症状が現れます。

【症状】

<関節>

  • 関節炎:左右対称に、複数(3つ以上)関節が腫れ痛む
  • 朝のこわばり:起床時に、手足の指関節が動かしにくい。
  • 関節の変形

<関節以外>

  • 倦怠感
  • 微熱
  • 体重減少
  • 食欲不振
  • 貧血
  • リウマトイド結節(腱、肺、心臓などにできる小さな結節。痛みなどの症状はなく、自然に消滅することが多い)

【原因】

  • 免疫異常(自己免疫疾患)
  • 遺伝
  • ウイルスや細菌による感染

骨粗鬆症

骨は、破骨細胞が古い骨を壊し(骨吸収)、骨芽細胞が新しい骨をつくる(骨形成)という代謝を繰り返しています。この代謝のバランスが崩れ、骨吸収が骨形成を上回り、骨が弱くなり骨折しやすい状態が骨粗鬆症です。

【症状】

  • 腰痛
  • 背部痛
  • 円背:背中が円くなる
  • 身長が縮む
  • 骨折しやすくなる

【原因】

原発性骨粗鬆症

  • 加齢
  • 女性ホルモンの欠乏(閉経による)
  • カルシウムやビタミンDの摂取不足
  • 運動不足

続発性骨粗鬆症

  • 糖尿病、関節リウマチなどの病気
  • ステロイド剤の長期使用

骨折

折れる、変形する、壊れる、亀裂が入るなど、骨が損傷した状態を骨折といいます。高齢者が骨折を起こしやすい部位は、手首、肩、大腿骨(脚のつけ根)、脊椎などで、骨折は、寝たきりの原因となるので注意が必要です。

【症状】

  • 強い痛み(痛む部位を軽く押したときに感じる痛み<圧痛>が特徴)
  • 腫れ(太い血管が傷ついたときには急激に腫れてきたり、脳貧血症状が現れる)
  • 内出血
  • 異常可動性:関節以外の場所で骨が動く(曲がる)こと
  • 変形

【原因】

  • 店頭などの強い外力
  • 骨の病気
  • 骨の疲労

変形性膝関節症

骨と骨の間にある軟骨がすり減り、膝関節に痛みや腫れ、変形が起こる病気です。変形性関節症は、全身のあらゆる関節に起こりますが、なかでも負荷のかかりやすい膝関節、股関節、背骨(脊椎)に多く発症します。

【症状】

  • 動作開始時、昇降時の膝の痛み
  • 膝に水がたまる、腫れる
  • 膝関節の変形(O脚)
  • 步行困難
  • 筋力低下

【原因】

  • 関節軟骨の老化
  • 肥満
  • 遺伝
  • 後遺症(骨折、靭帯や半月板損傷等の外傷など)

後縦靱帯骨化症

背骨を安定させる後縦靭帯が、骨に変化(骨化)し脊柱管が狭くなり、脊髄を圧迫する病気です。他の脊椎靭帯や、脊椎以外の靭帯の骨化を合併していることもあります。特定疾患に指定されている難病です。

【症状】

頚椎後縦靭帯骨化症

  • 首、肩甲骨周辺、指先の痛みやしびれ
  • 脚のしびれ、感覚障害、運動障害
  • 手指の運動障害
  • 排尿困難

胸椎後縦靭帯骨化症

  • 下肢の脱力、しびれ、痛み
  • 排尿困難
  • 步行困難

【原因】

  • 不明

※東洋人、特に日本人に多く発症します。加齢に伴って発症頻度は増加し、糖尿病や肥満体型の人も発症しやすい傾向にあります。

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭卒症は、骨や靭帯などの変性によって、脊髄神経が通る脊柱管が狭くなり、神経を圧迫する病気です。痛みやしびれで歩けなくなっても、座って休むとまた歩けるようになるという間欠性跛行が見られます。

【症状】

  • 間欠性跛行:歩いていると、脚の痛みやしびれのために歩けなくなるが、前かがみになったり、座ってしばらく休むとまた歩けるようになる。
  • 下肢の痛み、しびれ
  • 下肢の脱力感
  • 下肢の筋力低下
  • 排尿障害(膀胱や直腸の機能が損なわれるため頻尿や残尿感などの症状が現れる)

【原因】

  • 不明

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皮膚疾患

褥瘡

寝たきりや車いすの状態で起こりやすく、皮膚や皮下組織、筋肉が壊死する皮膚の病気です。長時間同じ体位でいることで、持続的な圧迫が起こり、血流が悪化し、酸素や栄養が行き渡らなくなることが原因です。

【症状】

  • 皮膚の赤み
  • 内出血
  • ただれ
  • 皮下脂肪や骨に傷が広がる
  • 発熱、排膿(細菌感染による)

【原因(誘因)】

  • 持続的圧迫
  • 摩擦、ずれ
  • 身体の汚れ(汗、失禁)
  • 栄養状態の悪化
  • 病気(糖尿病、心不全、認知症など)による非活動性

帯状疱疹

水痘にかかったときの水痘帯状疱疹ウイルスが、長期間、神経節に潜伏感染した後、再活性化して起こるのが帯状疱疹です。誘因として過労や免疫機能の低下があり、神経痛のような激しい痛みを伴います。

【症状】

  • 神経痛様疼痛
  • かゆみ
  • 帯状の赤い発疹
  • 頭痛、発熱
  • 水ぶくれ

※多くはピリピリ・ズキズキした痛みから始まり、1週間後に発疹が現れます。発疹は胸部、背部、頭部、顔面、腕、臀部などに神経の走行に沿って出現します。症状が現れるのは身体の片側だけであり、一度に2か所以上の場所に現れることはほとんどありません。顔にできた帯状疱疹は、失明の可能性もあるので注意が必要です

<おもな合併症>

  • 頰、下顎から肩にかけてなど、顔面の帯状疱疹では、顔面神経麻痺、味覚障害、内耳障害
  • 外陰部の帯状疱疹では、膀胱直腸障害、尿閉

【原因】

  • 水痘帯状疱疹ウイルス

疥癬

疥癬は、ヒゼンダニが皮膚に寄生して起こる皮膚病で、通常疥癬と角化型疥癬(ノルウェー疥癬)の2タイプがあります。直接の接触や、寝具や衣類を介して、人から人へ感染するので医療施設などで流行することがあります。

【症状】

通常疥癬

  • 疥癬トンネル(ヒゼンダニが、手のひらや指の間などの表皮角層にトンネルを掘り、卵を産みつける)
  • 赤い湿疹
  • (男性)外陰部のしこり
  • 激しいかゆみ

角化型疥癬(ノルウェー疥癬)

  • 灰色や黄白色っぽい垢(角質・かさぶた)が、手足、肘、膝、爪などに蓄積する

【原因】

  • ヒゼンダニによる感染

老人性皮膚掻痒症

皮膚掻痒症は、皮膚に発疹などの異常がないのに、かゆみが現れる病気で、高齢者に多く見られます。ほとんどの場合、加齢によって皮膚の保湿力が低下し、皮膚の乾燥が起こる老人性乾皮症が進行したものです。

【症状】

  • かゆみ

【原因】

  • 皮脂欠乏症(老人性乾皮症)
  • 糖尿病、腎不全、肝疾患などの内臓疾患
  • じんましん、かぶれ、アトピー性皮膚炎など

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感覚器疾患

白内障

白内障は、目の中にある、カメラのレンズのような働きをする水晶体が濁ることで、視覚障害が起こる病気です。原因により、さまざまな種類がありますが、加齢によるものが最も多く、80代のほとんどの人は白内障です。

【症状】

  • かすんで見える
  • ものが二重、三重に見える
  • 明るいところかとてもまぶしい
  • 視力低下
  • 薄暗いほうがものがよく見える

【原因】

  • 加齡
  • 先天性(遺伝)
  • 糖尿病
  • ステロイドの長期使用
  • 外傷
  • 併発(緑内障、ブドウ膜炎など)

緑内障

視神経が障害され、見えない点(暗点)が出現したり、視野が狭くなる病気です。日常生活では両眼を使っていることや、病気の進行自体が緩やかなこともあり、初期には自覚症状がないことがほとんどです。

【症状】

  • 無症状
  • 暗点(見えない点)の出現
  • 視野狭窄:視野(見える範囲)が少しずつ狭くなる
  • 視力低下
  • 失明

【原因】

  • 眼圧の上昇

難聴

難聴は、聴力が低下している状態のことで、聴力検査で測定をします。症状や原因が多様で、また分類方法も多くありますが、原因となる部位によって伝音性、感音性、両方の症状がある混合型に大別できます。

【症状】

  • 聞こえにくい
  • 高音が聞こえにくい
  • 低音が聞こえにくい
  • 耳鳴り(突発性難聽・薬剤性難聰)
  • めまい(突発性難聴・薬剤性難聴)
  • ふらつき(突発性難聴・薬剤性難聴)

【原因】

  • 不明
  • 加齢
  • 薬剤
  • ウイルス感染
  • 長時間の騒音
  • 喫煙
  • ストレス

老人性難聴

加齢に伴って進行する難聴です。内耳蝸牛の感覚細胞や、内耳の毛細血管が発達した部分、聴神経などで障害が起こり、聞こえが悪くなるといわれています。症状や進行は、個人差が大きい病気です。

【症状】

  • 左右の両耳が同時に悪くなる
  • 最初は高音域が聞こえにくく、会話音域、低音域が聞こえにくくなる
  • 聞き取り能力の低下

【原因】

  • 加齡
  • 遺伝

口内炎

口内炎は、唇、頰、舌、歯肉などの口腔内粘膜に起きる炎症や潰瘍のことをいいます。ウイルスや細菌、免疫低下、ストレスなどで起こりますが、原因は不明なことが多く、また、症状もさまざまです。

【症状】

  • 口腔内粘膜の腫れ、ただれ
  • 口臭
  • 唾液の増加
  • 潰瘍
  • 潰瘍の痛み、腫れ
  • 潰瘍の出血
  • 水泡、傷

【原因】

  • 食事習慣
  • 喫煙
  • ウイルス、細菌感染
  • 口腔内不衛生(プラークの増加)
  • 義歯、詰め物による刺激
  • 風邪、発熱
  • 疲労
  • ストレス
  • ビタミン(栄養)不足
  • 睡眠不足
  • 内分泌異常
  • 免疫不全
  • 抵抗力の低下

歯周病

歯周病は、歯を支えている、歯肉(歯ぐき)、セメント質、歯根膜、歯槽骨といった歯周組織の炎症で、歯肉炎と歯周炎に分けられます。痛みなどの自覚症状が少ないため、症状の進行に気づかないことが多くあります。

【症状】

歯肉炎

  • 歯肉の赤み、腫れ、出血
  • 起床時の口内の粘り、不快感

歯周炎

  • 歯肉が赤紫になる
  • 歯肉がやせる
  • 歯がぐらぐらする
  • 出血、排膿・口臭

【原因】

  • 細菌感染(歯と歯肉の境目に蓄積したプラーク内の細菌による)
  • 歯石
  • 歯並び
  • 口呼吸
  • 歯ぎしり
  • 喫煙
  • 食習慣
  • 糖尿病

顎関節症

顎関節症は、顎関節の周りで痛みや障害が起こる病気です。顎の関節を構成する、骨、筋肉、靭帯などのバランスが、さまざまな要因により崩れることから起こるといわれています。

【症状】

  • 口を開け閉めするときに痛む
  • 大きく口が開かない
  • 顎を動かす(口を開ける)と音がする
  • かみ合わせの違和感、ずれ
  • 顎の動きの異常、違和感
  • 顎のゆがみ、変形

<全身症状>

  • 肩こり
  • 頭痛
  • めまい
  • 喉の違和感

【原因】

  • 歯ぎしり、歯の食いしばり
  • かみ合わせ
  • 日常動作(うつぶせ寝、ほおづえ、姿勢の悪さなど)
  • ストレス

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感染症

MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染症

MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は抗菌薬が効かない菌です。抵抗力の弱い高齢者や手術後の患者に、院内感染として起こりやすく、肺炎や敗血症などを引き起こす治療の難しい病気です。

【症状】

  • 髄膜炎(発熱、けいれん、嘔吐)
  • 意識障害
  • 肺炎(発熱、呼吸困難)
  • 腹膜炎(腹痛、発熱)
  • 腸炎(発熱を伴う下痢)
  • 敗血症(多臓器不全)

【原因】

  • 抗菌薬への耐性を持つ黄色ブドウ球菌への感染

O157(腸管出血性大腸菌感染症)

O157は腸管出血性大腸菌の一つです。大腸菌のほとんどは無害ですが、このO157は毒素が強く、下痢や嘔吐、腹痛を起こします。乳幼児や高齢者がかかると、重症化することがあります。

【症状】

  • (激しい)腹痛
  • 発熱
  • 無症狀
  • 血便、下痢、水様便(水分が主体のシャーッと出る便)

【原因】

  • 原因菌に感染した食品や食材の摂取(井戸水、牛肉、野菜など)
  • 原因菌を保有する動物との接触

ノロウイルス

感染性胃腸炎や食中毒の原因となるウイルスの一つ。経口感染し、腸管内で繁殖、1〜2日の潜伏期後に嘔吐、下痢、腹痛などを起こします。感染力が強く、年間を通して発生しますが、特に秋から冬にかけて流行します。

【症状】

  • 吐き気(突然こみあげてくる強烈なもの)
  • 嘔吐(繰り返して起こる)
  • 下痢
  • 腹痛
  • 発熱

【原因】

※ほとんどの場合が経口感染

  • 患者の便や吐物からの二次感染
  • 飛沫感染などの直接感染
  • 感染した食品取扱者を介した食品を食べた場合
  • 汚染されていた二枚貝を、生食や加熱調理しないで食べた場合
  • 汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合

白癬

白癬は、真菌(かび)の一種である白癬菌によって、足や身体、頭部などに起こる皮膚感染症です。感染する部位によって症状が異なり、おもに足白癬(水虫)、爪白癬、手白癬、体部白癬、股部白癬、頭部白癬などがあります。

【症状】

  • 足の指の間が赤く腫れる、強いかゆみ(足白癬)
  • 足裏に水疱ができる、激しいかゆみ(足白癬)
  • 足裏、かかとの角質が硬くなる(足白癬)
  • 爪が厚く、白濁する(爪白癬)
  • 赤い発疹ができ、輪状に広がる(体部白癬)
  • 頭皮の炎症と脱毛(頭部白癬)

【原因】

  • 白癬菌

敗血症

敗血症は、細菌による血液の感染症です。肺炎やカテーテル使用による感染症などが原因で、血液に入り込んだ細菌が、血流によって全身に広がる重い病気です。身体の免疫力、抵抗力が著しく低下した状態で起きます。

【症状】

  • 悪寒戦慄
  • 弛張熱(1日の間に1℃以上を超えて大きく上下する発熱)
  • 頻脈:100回/分以上の脈
  • 脱力感
  • 関節痛
  • 筋肉痛
  • 肺血症性ショック(体温の低下、血圧の低下、乏尿、意識障害、呼吸障害、多臓器不全)

【原因】

  • 細菌(連鎖球菌、ブドウ球菌、大腸菌など)

誘因としては

  • 気道感染(肺炎)
  • 胆嚢炎、胆管炎などによる胆道感染
  • バルンカテーテルや腎盂腎炎などによる尿路感染
  • 血管内留置カテーテルによる感染
  • 褥瘡感染

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がん(悪性腫瘍)

頭頚部がん(口腔がん/喉頭がん)

頭頸部とは、顔面から頸部までを指し、おもに鼻、口、喉、顎、耳などにできるがんを頭頸部がんと呼びます。頭頸部領域で最も多いのが喉頭がん、また口腔内にできるがんの中で最も多いのが舌がんです。

【症状】

舌がん

  • しこり
  • 舌の違和感、舌痛
  • 嚥下障害

喉頭がん

発生部位によって症状は異なります

  • 声門(声帯)がん:声がれ、声のかすれ、呼吸困難、血痰
  • 声門上がん:喉の違和感、嚥下障害
  • 声門下がん:進行するまで無症状

【原因】

  • 喫煙・飲酒
  • 歯のかみ合わせの不具合(舌がん)
  • 義歯、むし歯(舌がん)

食道がん

食道は喉と胃をつなぐ管状の臓器で、食道がんは食道の内側の粘膜にできるがんです。40歳代後半から、男性に多く発生します。初期症状がないことが多く、内視鏡検査など検診で発見されることが多い病気です。

【症状】

  • 無症状
  • 声がれ
  • 出血
  • 食べ物が飲み込みにくい
  • つかえ感(再現性あり)
  • 胸の痛み

【原因】

  • 喫煙
  • 飲酒
  • 肥満
  • 逆流性食道炎

乳がん

乳がんのほとんどが、乳房の乳管から発生し、乳管がんと呼ばれています。30歳代から50歳代前半に多くみられ、マンモグラフィなどの検査やしこりなどの自覚症状に気づき発見されます。乳がんの罹患率は年々増加しています。

【症状】

  • 乳房のしこり
  • 乳房のひきつれ
  • 乳頭や乳輪に湿疹やただれができる
  • 異常分泌液が出る
  • 腫れ、むくみ

【原因】

  • 女性ホルモン(エストロゲン)
  • 遺伝
  • 飲酒、喫煙

胃がん

胃がんは胃の粘膜にできる悪性腫瘍です。日本人の胃がんによる死亡率は低下していますが、なお最も多いがんです。早期発見で完治することも多い一方で、早期発見が難しく進行の速いスキルス胃がんもあるので要注意です。

【症状】

  • 漫然とした胃の不快感(胃もたれ、胸やけ、重圧感)
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 体重減少
  • 黒色の便
  • 貧血
  • 頻繁なげっぷ

【原因】

  • 食生活(塩分、脂肪分、添加物の過剩提取)
  • 過食
  • 飲酒、喫煙
  • ピロリ菌
  • ストレス
  • 遺伝

ダンピング症候群

ダンピング症候群とは、胃切除手術を受けた人の15〜30%に見られる胃切除後症候群のひとつで、炭水化物が急速に小腸に流入するために起こるものです。食後30分以内に症状が現れる早期ダンピング症候群と食後2〜3時間たってから現れる後期(晩期)ダンピング症候群に分けられます。

【症状】

早期ダンピング症候群

胃を切除してしまうと、胃液の分泌量が低下し、貯留機能が失われるために、浸透圧の高い食べものが胃の中に入ると、その一部はそのまま溢れるように腸内に急速に排出されてしまいます。早期ダンピング症候群は、胃の排出調節機構が破綻していることが原因で起こります。

  • 冷や汗
  • 動悸
  • めまい
  • 顔面紅潮
  • 全身倦怠感
  • 全身脱力感
  • 全身熱感
  • 眠気
  • しびれなど

※横になると、たいていは症状が治まります。

後期ダンピング症候群

胃の内容物の急速な排出によって腸管からの炭水化物の吸収が増大すると、高血糖になります。そこでインスリンが過剰分泌され、逆に低血糖になってしまうことで起こるものです。

・食後2〜3時間たって頭痛や倦怠感、脱力感、無欲感、発汗、めまい、呼吸の乱れなどが現れるもので、多くは早期ダンピング症候群に引き続いて起こります。低血糖がおもな原因で起こることから、後発性低血糖症候群とも呼ばれています。

【原因】

  • 炭水化物が急速に消化されることにより起こる高血糖状態によって、その後インスリンの過剰分泌となり、低血糖状態になるため
  • 腹水の循環不全
  • 蠕動運動の乱れ
  • 思い込みなどの精神的要因

肺がん

肺がんは、肺内にできるがんで、気管、気管支に発生するがんも含みます。原因の一つに、喫煙が考えられ、受動喫煙によるリスクも高いとされています。咳、息切れ、発熱など、初期の一般症状は風邪に似ています。

【症状】

  • 咳、痰(血痰)
  • 胸部痛
  • 背部痛
  • 発熱
  • 呼吸困難
  • 疲勞感

【原因】

  • 喫煙
  • 環境汚染(アスベスト、粉塵、排ガスなど)

肝臓がん(肝細胞がん)

肝臓がんのほとんどは、肝細胞から生じる肝細胞がんです。女性より男性に多く、肝炎ウイルス(B型、C型)の持続的な感染が原因とされています。肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、初期の自覚症状がほとんどありません。

【症状】

  • 無症状
  • 倦怠感
  • 食欲不振
  • 腹部の圧迫感、痛み
  • 腹部のしこり(右上腹部)
  • 黄疸:血液中のビリルビンが異常に増えて皮膚や粘膜が黄色くなる状態。

【原因】

  • 肝炎ウイルス(B型、C型)
  • 肝炎ウイルスによる、肝炎、肝硬変
  • 飲酒、喫煙

膵臓がん

膵臓は消化液やインスリンなど血糖値の調節に必要なホルモンをつくっている臓器です。この膵臓にできるがんの多くは膵管の細胞に発生します。診断が難しく、早期に発見しにくく、進行の速いがんです。

【症状】

  • 無症状
  • 腹痛
  • 体重減少
  • 胃や背中の痛み
  • 黄疸:ビリルビンが血液中に増加し、皮膚や粘膜が黄色くなる状態

【原因】

  • 糖尿病
  • 喫煙、飲酒
  • 慢性膵炎

大腸がん

大腸がんは、大腸(結腸、直腸、肝門)に発生するがんです。特に、S状結腸に多く現れます。症状として、血便や下痢、便秘などの排便異常があります。痔と間違え安く、早めに検査を受けることが大切です。

【症状】

  • 血便:消化管からの出血が便に混じり、それが鮮血である場合をいう。
  • 腹痛
  • 便秘、下痢
  • 貧血
  • 体重减少

【原因】

  • 食生活(高脂肪、高たんぱく質)
  • 食生活(食物繊維摂取量の低下)
  • 飲酒、喫煙
  • 遺伝

腎臓がん

腎臓に発生する悪性腫瘍のほとんどが腎細胞がんです。50歳以降の男性に多く、初期の自覚症状がないため、肺や骨などに転移してから発見されることがあります。検診での早期発見、早期治療が大切です。

【症状】

  • 血尿:尿の中に血液が混じること
  • 腰や背中、わき腹の痛み
  • 発熱
  • 体重減少
  • 貧血

【原因】

  • 肥満
  • 高血圧
  • 喫煙
  • 長期的な透析治療
  • 遺伝

膀胱がん

膀胱は、腎臓でつくられた尿を一時的に貯める役割をもっています。膀胱がんの多くは、膀胱内の細胞が、がん化したもので、60歳以降の高齢の男性に多く見られます。膀胱内で多発、再発しやすいので経過に注意が必要です。

【症状】

  • 血尿:尿全体が赤いのではなく、排尿の終わり頃に赤くなる終末時血尿が特徴だが、肉眼ではわからない血尿のこともある。
  • 排尿痛:排尿時の痛み
  • 頻尿:尿の回数が通常より多い状態
  • 下腹部、背中の痛み

【原因】

  • 喫煙
  • 不明

前立腺がん

前立腺がんは、膀胱の下にあり精液の一部をつくる前立腺にできるがんです。罹患率は、年齢が高いほど増加し、65歳以上に多く見られます。早期の自覚症状はあまりありませんが、腫瘍マーカー検査で判明できます。

【症状】

  • 排尿困難:尿が出にくい状態
  • 頻尿:尿の回数が通常より多い状態
  • 残尿感:排尿が済んだのにまだ残っているような感じのこと。すっきりせず、不決感を伴う
  • 尿意切迫:尿意を感じてからトイレに行くまでに排尿を我慢できない状態
  • 背中、腰の痛み
  • 下腹部の不快感

【原因】

  • 高年齢
  • 男性ホルモン
  • 遺伝
  • 食生活

子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)

子宮にできるがんには、子宮頸がんと子宮体がん(子宮内膜がん)があります。子宮頸がんは子宮口付近にでき、子宮体がんは子宮内膜から発生します。高齢者にも発症するので、定期的な検査による早期発見が大切です。

【症状】

  • 無症状
  • 月経時以外の出血
  • 月経不順
  • 下腹部痛
  • 性交痛
  • 排尿痛

【原因】

  • 女性ホルモン
  • ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん)
  • 高血圧、肥満、糖尿病(子宮体がん)

卵巣がん

卵巣は、子宮の両脇にあり、女性ホルモンを分泌している臓器です。卵巣がんの多くは、卵巣を覆う細胞に発生します。40歳〜50歳と80歳以上に多く見られます。初期の自覚症状がないので、発見が難しいがんです。

【症状】

  • 下腹部のしこり
  • 下腹部痛(鈍い痛み)
  • 下腹部の圧迫感
  • 腹水
  • 不正性器出血

【原因】

  • 卵巣機能不全
  • 子宮内膜症:子宮の内腔以外の場所にも子宮内膜が増殖する病気
  • 月経異常
  • 遺伝
  • 不明

白血病

血液中にがん化した白血球が異常に増加する血液のがんです。急速に進行する急性白血病と、ゆっくりと進行する慢性白血病に大別できます。急性白血病に、高齢者の発症が多く見られます。

【症状】

  • 倦怠感、無気力
  • 動悸、息切れ
  • 発熱
  • 感染症
  • 無症状(慢性白血病の早期)

【原因】

  • 後天的な遺伝子異常
  • 放射線被ばく
  • 化学物質、薬
  • ウイルス

まとめ

今回は高齢者がかかりやすい病気の症状や原因について解説いたしました。予防、早期発見、早期治療のために今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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