国債とは?

国債とは何か?

国が公共事業やサービスなどの財源を確保するために発行する債券のことを「国債」と呼びます。

わが国の国家予算は年々増大して、2018年度予算案ではその額は97.7兆円に上っています。にも関わらず、その財源となる税収は伸び悩んでいます。本来なら収入(歳入)に応じた支出(歳出)をするのが当然ですが、その経済原則が通用しない仕組みになってしまっているのです。日本の財政事情は、国債の元利を支払うために、また国債を発行するという悪循環から抜け出せる目処が全く立っていないのです。

2017年度末で、日本の国債残高は1,000兆円を超えており、日本の人口に照らせ合わせると、国民一人当たりが800万円以上の借金を抱えていると言う概算になるほどの巨額です。この金額は諸外国と比べても常識では考えられない巨額な数字で、主要先進国中、最悪の財政状況で、2016年にはOECD(経済協力開発機構)が日本について「前例なき高水準の公的債務が主要リスクのひとつ」と指摘しています。

ではなぜ、日本はこのように巨額な国債発行になってしまったのでしょうか。日本は1960年代から高い経済成長とともに豊かな税収を得てきました。しかし、1973年の石油危機をきっかけに日本経済は実質マイナス成長に転落。75年には原則禁止されていた赤字国債を特例法により発行、その後バブル時代(1989年)まで発行が続きました。

バブル経済が崩壊後、税収は大幅に減少しましたが、こうした現実に目をつむり、高度経済成長時代の惰性のもと「入り」の方がどうなろうと関係なく「公共投資」(建設国債)に大盤振る舞いをしてきたため「気がついてみれば巨額な借金が残った」というのが日本の財政の現状です。

国家予算 歳出
歳入 税収など
不足分(国債

<国債の利息>

国債は、利息の支払い方によって「利付国債」と「割引国債」にわけることができます。

「利付国債」とは、利息を支払う日とその利率が、国債の種類によって定められているものです。例えば「固定利付国債」は償還期限が2年、5年、10年、20年、30年、40年で利子額が一定です。「変動利付国債」は満期時期が15年で利子額が変化します。

「物価連動国債」は満期時期が10年で、元金と利子額が物価に連動して増減します。
また、一般の人が買える個人向け国債も利付国債の1つで、満期が3年、5年の固定金利のものと、10年の変動利付もあります。

一方、割引国債は、先に利息分が額面から差し引かれて発行され、満期時に額面金額で戻ります。満期時期が2カ月、3カ月、6カ月、1年の国庫短期証券と呼ばれる短期国債が発行されています。

<国債の歴史>

日本の国債は、現在は自由な市場で取り引きされています。

店頭市場(OTC市場:over-thecountermarket)と呼ばれ、証券会社や銀行などで国債を個人が購入できます。インターネットでの購入が可能な金融機関もあります。

国債がこうした自由な市場となったのは、1970年代後半からです。それまでは、戦後の日本の財政は支出と収入が等しい「均衡財政」だったため、国債は発行されていませんでした。

1965年に財政赤字となって以来、毎年国債は発行されています。高度成長期は、政府は国債の金利を低く抑えて発行していました。金融商品として魅力の少ない国債であり、かつ、発行後一年後には日本銀行が買い上げてしまうため、自由な市場と呼ぶことはできませんでした。

その後、国債の発行に公募入札が導入されたり、短期国債の市場も整備され、1999年にようやく民間金融機関が取引できる市場が整いました。

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建設国債とは何か?

国債のうち、住宅や道路などの社会資本をつくる事業資金調達のために発行する国債を「建設国債」と言います。国の歳出は原則として公債や借入金以外の歳入をその財源としなければならないと定められていますが、公共事業費、出資金、貸付金の財源としての建設国債発行は外として認められています。

赤字国債とは何か?

国債とは国の借金のことです。日本の財政は危機的な状況にあると言われていますが、その根源はこの巨額の国債の発行によります。

国債の中の建設国債以外の経常的な支出に当てる国債を赤字国債と呼びます。歳入不足を補てんする場合に発行しますが、インフレの原因になるため原則的には禁止されています。やむを得ず発行しなければならなくなった場合は、そのつど国会に諮(はか)って「特例法」による発行が必要になるため、特例国債とも呼ばれます。

大幅な赤字の国債の発行は、子供たちへの負担の先送りであり、これは「世代間の負担の不公平」という、絶対避けなければならない事態を引き起こします。未来の社会の主役である現在の子供たちから、時代の活力を奪うことになり、社会の発展を阻害します。言いかえれば、国債が大量に発行されると、実質金利が上昇し、投資の減少をもたらすのです。国際的にも日本の海外への投資の減少が予測され、これは各国の景気の動向にもかなりの影響を及ぼすと考えられています。

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