気管支炎

気管支炎とは気管支粘膜の炎症で、主な症状としては咳や痰が多く出る疾患です。今回は急性気管支炎と慢性気管支炎について解説いたします。

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気管支炎とはどのような症状の病気なのか?

気管支炎は、気管支に起こる炎症です。細菌やウイルスによる感染が原因で、風邪と併発することの多い急性気管支炎と、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の一つである慢性気管支炎の二つに分類されます。

急性気管支炎の症状

気管支の粘膜に急性の炎症が起こり、38℃前後の発熱の後、咳や粘液質の痰が現れます。風邪症候群によって弱った気管支にウイルスや細菌などの病原微生物が感染して起こることが多いため、単純に風邪と診断される場合もあります。

咳は最初は乾いた感じですが、やがて湿って黄色い痰が出るようになります。こうなると、風邪が急性気管支炎になった証拠です。冷気やほこりなどを吸い込むとその刺激で急に咳込みます。

咳や痰以外の症状としては、鼻炎(鼻水や鼻づまり)、喉の痛み、声がれ、全身の倦怠感や疲労感、頭痛などがあります。症状は風邪症候群と同じようなものですが、悪化すると肺炎だけでなく喘息のような呼吸困難になったり、胸痛をともなう場合もあります。

また、下気道の細気管支に起こる急性炎症を急性細気管支炎といい、成人より小児に起こりやすく、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴や呼吸困難がみられる場合もあります。

気管支炎には慢性気管支炎もありますが、それはCOPDの病態のひとつです。急性気管支炎が慢性化することはありません。

慢性気管支炎の症状

痰、咳が2年以上連続し、毎年3か月以上継続するものは慢性気管支炎で、COPD(慢性閉塞性肺疾患)に含まれます。

主な症状は咳と痰で、息切れや喘鳴はあまりありません。はじめのうちは急に冷たい空気を吸った時に出ますが、病気が進むと一年中咳や痰が出るようになり、特に朝起きたときや午前中に咳や痰が多くなります。

男性に多く、冬季に増加する傾向があります。適切な治療を行えば問題ありませんが、放置すると、肺性心(肺の病気で心臓に異常が起きたもの)へと進行する場合があるので、注意が必要です。

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気管支炎とはどのような原因で発症するのか?

急性気管支炎の原因

ほとんどの場合がウイルスによる感染だと考えられています。インフルエンザ菌や肺炎球菌などの細菌による二次感染の場合もあります。これらが気管支に感染すると、気管支粘膜が充血して腫れたり、気管支が炎症状態となったりします。炎症により気道が狭くなって、強い咳を引き起こしたり、痰の増加がみられるようになります。タバコの吸いすぎや排気ガスなどの大気汚染、低温、低湿なども発病の誘因となることがあります。

慢性気管支炎の原因

健康な気管支の粘膜には細かな線毛があり、粘膜から分泌される液とともに気管支に入ってくるほこりや病原菌などの異物を喉の方へ送って排除する働きをします。しかし、この機能が様々な原因で妨げられ、気管支に分泌物がたまることで痰が増加してしまいます。

原因は体力の衰え、加齢(老化)、遺伝的体質などの身体内部によるものと、喫煙や大気汚染などの外部の要素によるものに分かれますが、長年の喫煙習慣による症例が多くを占めるため、喫煙者の方は禁煙を心がけましょう。

気管支炎の治療法は?

急性気管支炎の治療法

急性気管支炎の受診科は内科、呼吸器内科、外科、小児科などになります。ほとんどの原因がウイルスによるものですが、有効な抗ウイルス剤はまだありません。

熱が高い場合は解熱剤、症状緩和のための去痰剤、鎮咳剤(咳止め)など薬物治療による対症療法も必要となります。細菌感染が疑われる場合には、肺炎を予防するために抗菌薬(抗生物質)が処方されることもあります。

乾いた咳のあとに痰が出てき始めたときに鎮咳剤を用い、ネブライザー(薬剤をエアゾル状にする機器)による吸入で気道を加温します。安静にし、保温と保湿に努め、水分が不足しないようにこまめに水分補給することも大切です。発作時にはテーブルに丸めたタオルを置きうつぶせになると負担が減少します。

こういった治療で多くの場合は1カ月以内には自然に快方に向かいますが、時には細菌の感染で肺炎を合併したり、化膿性炎症などに進むこともあります。

気管支喘息やCOPDの人では、急に病状が悪くなることもあります。激しい咳や痰など、急性気管支炎の症状がみられたら、できるだけ早く医師の診察を受けましょう。

インフルエンザでも同じような症状が現れることがありますので、急性気管支炎の症状が見られたら、検査を受けて、正確に診断してもらうようにしましょう。

慢性気管支炎

慢性気管支炎の受診科は内科、呼吸器内科、外科などになります。

現状では慢性気管支炎の根本的な治療法はありませんが、気道を広げ呼吸しやすくするための薬やステロイド剤が使われることが一般的です。適切な治療で悪化を防ぐことは可能ですので、考えられる原因を取り除くようにすることが大切です。

例えば汚れた空気に接する機会を減らすために部屋の清掃、換気を行うなど生活習慣の改善も重要です。喫煙の習慣がある人の場合は、咳と痰だけの慢性気管支炎であれば、タバコをやめるだけでも症状は改善されます。

まとめ

今回は急性気管支炎、慢性気管支炎について解説いたしました。どちらも重篤な疾患ではありませんが、日頃から室内の保湿や保温を心がけ予防に努めましょう。喫煙者の方は禁煙をするなどして健康管理を心がけるようにしましょう。

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