十二指腸潰瘍とは?

十二指腸は胃と小腸をつなぐ消化器官で、指を12本並べたのと同じ長さであることからこの名がついています。この十二指腸の十二指腸球部と呼ばれる壁の部分に潰瘍ができるのが十二指腸潰瘍です。今回は十二指腸潰瘍について解説いたします。

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十二指腸潰瘍とはどのような症状の病気なのか?

十二指腸は胃と小腸をつなぐ消化器官で、十二指腸潰瘍は、十二指腸の粘膜に潰瘍(欠損)ができる病気です。主な原因は胃潰瘍と同様ですが、症状として、空腹時に痛みや重苦しさを感じることが多く、食事を摂ると痛みが軽くなるのが十二指腸潰瘍の特徴です。食事をすると一時的に症状が軽くなります。しかし食事から2〜3時間するとまた痛くなります。また、しばしば夜間に上腹部や背中が痛くなります。

十二指腸潰瘍が出血すると、吐血や下血(黒いタール便)が見られます。大量の出血をすると、ショック状態を起こし、死に至ることもあります。

また潰瘍のために十二指腸球部が狭くなる(狭窄)と、食物が通りにくくなります。潰瘍がさらに進んで穴があく(穿孔)と、非常に強い腹痛が起こります。

十二指腸の周りには肝臓や胆嚢がありますが、十二指腸潰瘍による穿孔が進むと、肝臓や胆嚢にも穴をあけ、肝膿瘍や急性胆嚢炎、急性胆管炎を起こすことがあります。

穿孔の症状が現れると、緊急に手術が必要な場合があります。

胃潰瘍に比べると、十二指腸潰瘍は30歳代以下の若い世代に発症しやすく、男性が女性の2倍かかりやすいとされます。

身体的ストレスによって乳幼児に発症することもあります。精神的ストレスによる小学生の十二指腸潰瘍も増えています。

ピロリ菌に感染している割合は胃潰瘍の場合よりも高く、ほぼすべての十二指腸潰瘍患者に認められます。

【十二指腸潰瘍の主な症状】

  • 空腹時や夜間時のみぞおちの痛み
  • 胸やけ
  • 吐き気、嘔吐
  • 出血
  • 食欲不振
  • 食事後、一時的に痛みが軽減する

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十二指腸潰瘍とはどのような原因で発症するのか?

【十二指腸潰瘍の主な原因】

十二指腸潰瘍とは、胃液が十二指腸の粘膜を消化することで、粘膜より下の層に欠損ができた状態です。

十二指腸潰瘍の場合は特に胃の働きが活発で胃酸の分泌量が多い人によく発症します。胃潰瘍は高齢者にも見られますが、十二指腸潰瘍は20歳代、30歳代の若い人によく起こります。

十二指腸潰瘍では、おもに胃幽門部にも炎症がみられます。その結果、ピロリ菌が産生するアンモニアなどが幽門部粘膜のガストリン産生細胞(C細胞)を刺激し、ガストリンが産生された結果、胃酸の分泌が亢進し、粘膜の傷害を進めます。

また、ピロリ菌は胃酸分泌を抑制する物質の分泌を抑制するため、結果として胃酸をさらに分泌させ、潰瘍を発症させると考えられます。

【十二指腸潰瘍の原因】

  • 胃酸
  • ピロリ菌
  • 薬(非ステロイド性抗炎症剤・ステロイド剤など)
  • ストレス

十二指腸潰瘍の治療法は?

十二指腸潰瘍の際の受診科は内科、胃腸科、消化器内科、消化器外科になります。

治療法は、合併症の場合を除き、胃切除などの手術を行うことはほとんどありません。胃潰瘍の治療と同様に、出血がある場合は内視鏡を用いて止血を行ったあと、ピロリ菌の除菌を第一選択として行います。

十二指腸潰瘍は胃潰瘍より治りやすいと言われますが、胃潰瘍より再発しやすいという側面もあります。

胃潰瘍同様に、ヘリコバクターピロリ菌がある場合は、再発予防のためにも、ピロリ菌を除菌する治療が大切です。十二指腸潰瘍は再発しやすいため、ピロリ菌除菌が行えない場合や、その他の原因がある場合は、再発予防のために一定期間継続して治療を行う必要があります。自己判断で治療を中断したがために病気が進行してしまうと、出血や穿孔(せんこう)など合併症が起こります。

穿孔が見られる時は、穿孔部分をふさぐ手術を行います。近年では腹腔鏡手術も試みられています。

症状を改善するためには、固いものや繊維質の多いもの、刺激の強いもの、熱すぎたり、冷たすぎたりするものなどを避け、胃に負担をかけないようにします。1日3回、バランスと消化のよい食事を適量とるようにしましょう。もちろん喫煙や飲酒は控えます。

50歳以上の日本人は、70〜80%がピロリ菌の保菌者だと考えられていますが、保菌者だからといって発症するわけではありません。生活習慣やストレスなども因子になると考えられています。ストレスをためない生活を送るように心がけましょう。

まとめ

今回は十二指腸潰瘍について解説いたしました。出血によって死に至るケースもあるため、非常に危険な疾患であることを十分に認識しておくことが重要です。空腹時や夜間時の痛みの出現や、背中への放散痛が特徴的な病気ですので、少しでも健康状態の変調を感じた場合にはすぐに専門医を受診しましょう。

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