特発性肺線維症

特発性肺線維症とはどのような症状の病気なのか?

特発性肺線維症(またはIPF)は、乾いた咳と動いたときに起こる息切れ、呼吸困難が代表的な症状で、指先が太鼓のばちのように膨らむ「ばち指」がみられることもあります。

また、肺が小さくなり、肺活量が減少するほか、血液中に酸素を取り込む能力も低下します。肺の線維化が進むと、蜂巣肺とよばれる蜂の巣のような陰影がCT検査で認められるのも大きな特徴です。いちど線維化してしまった肺は、元には戻りません。

特発性間質性肺炎は、急性型の急性間質性肺炎(AIP)、慢性型の特発性肺線維症(IPF)、特発性非特異性間質性肺炎(INSIP)、特発性器質化肺炎(COP)、呼吸細気管支炎関連間質性肺疾患(RB-ILD)、剥離性間質性肺炎(DIP)、リンパ球性間質性肺炎(LIP)の7つに分類されますが、このうちもっとも多いのが特発性肺線維症で、全体の約6割をも占めます。

特発性肺線維症とはどのような原因で発症するのか?

特発性とは原因がはっきりしない疾患を指す言葉であるため、特発性肺炎の一つである特発性肺線維症も当然ながら原因ははっきりわかっていませんが、加齢や喫煙や感染症、生活環境などのさまざまな要因が関係すると考えられています。特に女性よりも男性の発症率が高く、中高年以降の男性に多く発症する傾向が見られます。

特発性肺線維症の治療法は?

特発性肺線維症の根本的な治療法はなく、ステロイド薬により肺の炎症を抑えたり、咳を抑えるなどの対症療法が中心となります。最近では、抗線維化作用がある薬剤や、ステロイド薬と免疫抑制薬などの併用療法が有効なこともわかってきました。

急激に状態が悪化した場合(急性増悪)には、ステロイド薬を大量に使用するステロイドパルス療法が行われます。病状が進行した場合には、日常生活上で酸素を吸入する在宅酸素療法が行われ、60歳未満で悪化がみられるような場合は、肺移植も適応となります。

このほか、日常生活管理も非常に重要です。喫煙している人は、まず禁煙することが治療の大前提となります。また、かぜやインフルエンザなど、急性増悪の大きな原因となる感染症の予防に努めることも大切です。外出時はマスクをする、人混みを避ける、手洗いやうがいをしっかり行うなどのほか、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンの予防接種も大切です。

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