栄養素が不足すると起こる欠乏症とその症状一覧

体に必要な栄養素は50種と言われています。過不足なくとるのは大変そうに感じられますが、できるだけ多種多様な食品を組み合わせればそう難しいことではありません。今回は栄養欠乏症の怖さについて解説いたします。

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栄養素が不足すると起こる欠乏症とは?

食品数が少ないほど栄養素の欠乏が心配

「用法、用量を守って……」これは副作用の心配がある薬の注意書きでよく見かけますが、栄養素も不足すれば欠乏症、とりすぎると過剰症があらわれてしまいます。体に必要な約50種の栄養素を、過不足なく毎日適量とり続けることを簡単にしたのが、食品群や料理群による組み合わせの考え方です。

間題となるのは、サプリメントに頼りすぎて食事をおろそかにしたり、朝食を抜いたり、1000kcalにも満たない低エネルギー食を続けたりする極端な食生活です。多様な食品をとってこそさまざまな栄養素が満たせるので、食べなかったり、食品数が少なかったりすると栄養素が欠乏しやすくなります。

栄養素はひとつ欠けるだけでもダメージが大きい

栄養素は、それぞれ単独ではなく共同で働きます。炭水化物、たんばく質、脂質の3大栄養素もビタミン、ミネラルのサポートがあって初めて代謝がスムーズに行われるのです。

たとえば、炭水化物の代謝によってエネルギーがつくり出されるときには、ビタミンB1が必要です。米は胚乳部分の炭水化物と共に、胚芽部分にビタミンB1やEを豊富に含んでいます。ところが、人間は美味しさを追求し、米を精白することでこの栄養の宝庫である胚芽やぬか層を捨ててしまったのです。こうして起こったのがビタミンB1欠乏症の脚気(かっけ)で、かつては国民病と恐れられました。

炭水化物からエネルギーが作られる際に必要なビタミンB1は、主食や甘い清涼飲料などの炭水化物を多く摂る人ほど、また、スポーツや重労働でエネルギーを多く必要とする人ほど欠乏に注意が必要です。

栄養素の働きはチームワーク

体に必要な栄養素は約50種。栄養素どうしがつながって作用しているので、1つでも不足のものがあると、他の栄養素の働きを邪魔してしまいます。栄養素の働きは単独で効果が発揮されるものではなく、他の栄養素とのチームワークによって発揮されるものなのです。つまり。栄養素の働きは、スポーツで例えるなら個人競技ではなく団体競技のようなものだと言えるでしょう。

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栄養不足で起こる欠乏症の症状一覧

ビタミン・ミネラルの欠乏症の主な症状

ビタミンやミネラルの欠乏によって起こりうる健康被害は次の通りです。心当たりがある方は、食生活の改善を心がけるようにしましょう。

養素 種類 主な欠乏症
ビタミン
ビタミンB1 脚気(かっけ)、多発性神経炎、浮腫(むくみ)、心臓肥大
ビタミンB2 成長障害、口唇炎、口角炎、舌炎、角膜炎
ナイアシン ペラグラ、口舌炎、胃腸症状、皮膚炎、神経症状
ビタミンB6 皮膚炎、貧血、けいれん、湿疹、かゆみ、免疫力低下
ビタミンB12 悪性貧血、舌炎、神経炎、疲労感、倦怠感
葉酸 巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)、舌炎、口内炎
パントテン酸 動悸、めまい、成長阻害、けいれん、副腎障害
ビオチン 皮膚炎
ビタミンC 壊血病、皮下出血、成長不良、骨形成不全
ビタミン
脂溶性
ビタミンA 成長障害、骨・歯の発育不全、夜盲症、皮膚のかさつき、乾燥眼炎
ビタミンD くる病(小児)、骨軟化症(成人)、骨粗しょう症
ビタミンE 赤血球の溶血、神経障害
ビタミンK 血液の凝固遅延、新生児の出血性疾患、骨が弱くなる
ミネラル カルシウム 発育不良、神経過敏、骨や歯が弱くなる
リン 骨や歯が弱くなる、虚弱になる
貧血、疲労、発育不全
ナトリウム 胃酸の減少、食欲減退、倦怠感、めまい、精神不安
カリウム 筋力低下(筋無力症)、腸閉塞症、反射力低下
ヨウ素 甲状腺肥大、肥満、新陳代謝低下、発育不全
マグネシウム 虚弱、神経興奮
マンガン 骨の発育低下、生殖機能低下、運動失調
貧血、骨折
コバルト 貧血
塩素 食欲不振、消化不良
亜鉛 発育不全、味覚障害、肌荒れ、免疫力低下
セレン 発育不全
クロム 糖質の代謝不全
イオウ 特になし
フッ素 虫歯
モリブデン 貧血、発育不良

まとめ

今回は栄養不足によって起こる欠乏症について解説いたしました。健康な生活を送るために必要とされる約50種の栄養素を、できるだけバランスよく摂取できるように食生活に気を配って、いつまでも元気な身体を維持していきましょう。

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