栄養のバランスチェックのための食品群分類表や食事バランスガイド

栄養のバランスをチェックする様々な方法

主食、主菜、副菜をそろえてバランスのよい食事を

人の健康は毎日の食生活の中で、どのような食材をどのくらい、どのようにして摂取するかに大きく左右されています。そこで美味しさとともに、栄養のバランスを考えた食事のプログラムが非常に重要になってきます。

特別に栄養価の高い食品だけを摂るのではなく、主食、主菜、副菜の揃った食事が効果的です。

主食とは、ご飯やパンや麺類などの穀類のことで、主に糖質エネルギーを摂ることができます。

主菜は肉、魚、卵、大豆製品など、タンパク質や脂質がとれる食品を使った料理を指します。

副菜は野菜、キノコ、イモ、海藻を使用して、主にミネラル、ビタミン、食物繊維のとれる料理です。これに、牛乳・乳製品と果物の2品を加えれば、より充実した献立になります。

食品群から食品を選んで組み合わせて作る、バランスの良い食事

私たちが食べた食品は消化・吸収されたあと、体内でどのように作用するのかを、含まれている栄養素の働きが似ている食品ごとにグループ分けしたものが「食品群」です。食品群は、私たちが健康を保つため、「何をどれくらい食べればいいのか」を検討するときに役立ちます。

食品群には、各食品を3群に分けたもの、4群に分けたもの、6群に分けたものなどがあり、それぞれの用途によって使い分けられています。また、これらは分類の仕方こそ異なりますが、根本的な考え方は同じと言えます。

スポンサードリンク

食品群分類表とは?

3色食品群

「3色食品群」は食品に含まれる栄養素の働きから、「3色」に例えて分類した食品群です。昭和7年に広島県庁の岡田正美技師が提唱、栄養改善普及会の近藤とし子氏が普及したもので、栄養素の働きによって、食品を赤・緑・黄の3色に分類したものです。小学校などで用いられています。

主な働き 主な食材 主な栄養素
身体(血や肉)をつくるもとになる 魚、肉、卵、豆類、乳類 たんぱく質、脂質、ビタミンB群、カルシウム
身体の調子を整えるもとになる 野菜、きのこ類、海藻、果物など カロテン、ビタミンC、カルシウム、ヨード
エネルギー(熱・体温)のもとになる 米、パン、麺類、いも類、砂糖、油脂など 炭水化物、脂質、ビタミンA・D・B1

4つの食品群

「4つの食品群」は、女子栄養大学の創立者・香川綾氏によって考案されたものです。昭和3年の原型から昭和45年頃に、現在の4群点数法になりました。日本人に不足しがちな栄養素がとれる食品をたんぱく質源の食品から独立させて第1群とし、健康な人から生活習慣病患者までを対象に、エネルギー計算も同時にできる方法です。現在、高校のすべての家庭科の教科書などで用いられています。

1日に1~3群から3点ずつ、4群から11点の計20点の食材を摂取すると、1,600kcalの栄養をバランス良くとることができます。1点は80kcalで計算されます。

主な働き 主な栄養素 1点の目安
第1群 栄養を完全にする カルシウムやビタミンB2などを多く含む 卵1個、牛乳約120g、プレーンヨーグルト120g
第2群 肉や血を作る 良質のたんぱく質やミネラルなどを多く含む マアジ可食部65g(約1尾)、豚もも肉(脂身付き)45g、納豆40g
第3群 身体の調子をよくする ビタミンAやビタミンC、食物繊維などを多く含む ほうれん草400g、たまねぎ220g(約1個)、バナナ95g(約1本)
第4群 力や体温となる 炭水化物やたんぱく質、脂質などを多く含む 食パン30g(6枚切り1/2枚)、精白米ごはん50g(約1/3膳)

6つの基礎食品群

「6つの基礎食品群」は、栄養成分が似ている食品を6つのグループに分け、どの食品をどう組み合わせればバランスがとれるかを、昭和33年に厚生省公衆衛生局(現厚生労働省)が示したものです。

カルシウムの多い牛乳と魚を同じ群にし、緑黄色野菜を野菜から独立させるなどの特徴があります。保健センターなどで使われています。

主な働き

主な食材

備考
1群 たんぱく質が豊富で、筋肉や血液のもとになる 魚、肉、卵、大豆・大豆製品 3色食品群の赤群に相当
2群 カルシウムが豊富で、骨や歯のもとになる 牛乳・乳製品、海藻・小魚
3群 ビタミンAが豊富で、皮膚や粘膜を守るもとになる 緑黄色野菜 3色食品群の緑群に相当
4群 ビタミンC・ミネラルが豊富で、体の調子を整えるもとになる 淡色野菜、果物
5群 炭水化物が豊富で、エネルギーのもとになる 米、パン、麺類、いも類、砂糖類 3色食品群の黄群に相当
6群 脂質が豊富で、エネルギーのもとになる 油脂、脂肪の多い食品

スポンサードリンク

食事バランスガイドとは何か

栄養バランスをチェックする手段には、上述の食品分類表の他に「食事バランスガイド」があります。

「食事バランスガイド」は、食事の理想的な組み合わせとおおよその分量を示しており、「食生活指針」の食事内容に関する部分を、さらに具体的に伝える健康増進のための教材として、2005年に厚生労働省と農林水産省により作成されたものです。

1日に「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品、果物」をそれぞれどれだけ摂取すれば栄養バランスが整うかを「コマ」のイラストを使って示しており、食品群が食品単位でバランスを考えていたのに対し、料理単位になっているところがポイントです。

上から順に主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物に区分しており、何をどれだけ食べればよいかを構造的なイラストでわかりやすく伝えています。

食事バランスガイドの特徴は、食べる量をカロリーではなく、「つ(SV:サービング)」という新しい単位で示しているところです。これを数えれば1日の食事の栄養バランスがとれているのかどうかがすぐにわかります。栄養素や食材だけでなく、料理(献立)という単位で考え、実際の生活に取り入れやすく工夫されています。食事の望ましい量は、各人の年齢や基礎代謝量によっても異なります。

【1日に必要なエネルギー量が2,000〜2,400kcalの場合】

主食(ごはん、パン、麺)
5~7つ(sv)
ごはん(中盛り)だったら4杯程度

副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理)
5~6つ(sv)
野菜料理5皿程度

主菜(肉・魚・卵・大豆料理)
3~5つ(sv)
肉・魚・卵・大豆料理から3皿程度

牛乳・乳製品
2つ(sv)
牛乳だったら1本程度

果物
2つ(sv)
みかんだったら2個程度

<1日に摂る目安の数>

年齢など エネルギー
(kcal)
主食 副菜 主菜 牛乳・
乳製品
果物
・6~9歳男女
・10~11歳女子
・70歳以上女性
・身体活動レベル
の低い12~69歳女性と
70歳以上男性
1,400〜
2,000
4〜5 5〜6 3〜4 2 2
・10~11歳男子
・身体活動レベル
の低い12~69歳男性
・身体活動レベルが
普通以上の12~69歳女性と
70歳以上男性
2,000〜
2,400
5〜7 5〜6 3〜5 2 2
・身体活動レベルが
普通以上の12~69歳男性
2,400〜
3,000
6〜8 6〜7 4〜6 2〜3 2〜3

牛乳・乳製品の学校給食を含めた子ども向けの摂取量は、成長期に特に必要なカルシウムを十分にとるために、少し幅をもたせた目安にするのが適当です。

1日に最も多く必要な「主食」をコマの一番上の体積の大きい部分に、そこから下へと、摂る量が多い順に「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品、果物」が並べられています。

食事バランスガイド

食事バランスガイドの見方

  • 主食
    ご飯小盛や食パン1枚は1つ、ご飯中盛は1・5つ、うどんやスパゲティは2つと数えて合計し、1日に5〜7つ摂れば良いとしています。
  • 副菜
    野菜料理をさし、小鉢1個分が1つ、煮物や野菜炒めなどボリュームのある野菜料理は2つとして一日に5〜6つ摂れば良いとしています。
  • 主菜
    肉や魚・卵・大豆料理で3〜5つとれば良いとしています。
  • 水やお茶
    コマの軸で表現された水分は、不可欠な要素であり、コマの芯ととらえます。コマは回転すると安定することから、回転を「運動(身体活動)」に例え、食事と運動とのバランスの必要性も示しています。
  • コマの体積をみると、主菜より副菜を多くとることがわかります。
  • ちゃんとコマが回っている食事は、栄養バランスもとれていると言えますが、反対にバランスが悪いとコマは倒れてしまう構造になっています。

スポンサードリンク